Entertainment
Lifestyle

松本人志「演技力がないと…」キングオブコント評がすべて/元R-1ファイナリストが解説

暗転は「諸刃の剣」

――「暗転の多さ」についてはいかがでしょうか?ニッポンの社長について、松本さんから「やっぱり暗転をたくさん使うコントってなかなか難しいですよね」と話が出て、最高の人間のときも話題になっていました。 <暗転を使うコントは、昔からあります。効果的に使うことができれば、笑いは増幅しますし、暗転明けのワクワク感を煽(あお)ることもできます。 2時間のお笑いライブのなかで、1組くらいそういった芸人がいると彩(いろど)りが出ますし、観客の印象にも残りやすいですね。キングオブコントを、賞レースではなくネタ番組として観ている場合、そういう芸人がいてくれるとTVショーとしては楽しめる要素が増えると思います。 しかし、確かに暗転は「諸刃の剣」でもあります。うまくいけば上記のような効果はありますが、場合によっては、連続しないストーリーに「夢中度が落ちる」リスクはあります。 暗転したことで夢中度が落ち、冷静になり、脳内で次の展開を予想してパターン出しするのは、百戦錬磨の審査員にとっては、暗転の1秒もあれば十分かもしれません。 来年以降、暗転を多用する芸人は非常に少なくなると思われます。しかし、キスもそうですが、暗転も、臆(おく)せず挑戦していただきたいと個人的には思っています。他の人の逆を行くのがお笑いですから! この空気で、暗転もしくはキスを多用して、優勝したらメチャクチャカッコイイですよ!もっとも、今回のニッポンの社長や最高の人間を超える暗転を多用したネタ、いぬを超えるキスを多用したネタを生みだすのは、相当至難の業だと思いますが…。>

今後のコントは作品性の高さとおふざけ要素の絶妙さ

(画像:キングオブコント公式サイトより)

(画像:キングオブコント公式サイトより)

――今後のキングオブコントについて予測や期待はいかがでしょうか? <これからのキングオブコントは、冒頭で話題になった「演劇的」なところに似ているのですが。「非・演芸的」になっていくと私は考えます。 寄席でお弁当を食べながらでも見られるような、落語や漫才、手品といった演芸のラフな環境ではなく(それはそれでカッコよくて魅力あるものですが)、コントは、今大会で示されたような、音響や照明にこだわりが感じられる演出のものが増えていくと予想しています。 すると、いわゆる「作品性」が高まるのではないかとも思うのですが、そのなかで、実は作品性はそこそこに、絶妙な塩梅でおふざけ要素を入れてくる芸人が、今後、栄光を手にするのではないでしょうか?> 【キングオブコント2022・ほかの記事はこちら】⇒キングオブコント王者ビスブラに見る「賞レースで食い込むコツ」とは?元R-1ファイナリストが指摘 【キングオブコント2021・関連記事はこちら】⇒キングオブコント王者・空気階段のラジオは最高です! <文/女子SPA!編集部>
女子SPA!編集部
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。X:@joshispa、Instagram:@joshispa
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ