船橋屋の“逆ギレ恫喝問題”で気づいた…和菓子店が愛され続ける4つの条件
おいしいから大丈夫という時代は、もう終わり。
和菓子の老舗店「船橋屋」の渡辺雅司社長(当時)が引き起こした“逆切れ恫喝”問題と辞任劇が物議をかもしています。
起点となったのは2022年8月に起きたという自動車の交通事故。9月下旬頃から渡辺氏が事故の相手を恫喝する動画がSNS上で広く拡散されたことをうけ、9月27日には船橋屋公式サイト上にて、「事故並びに現場での対応は概ね事実であり、弊社としても到底容認できるものではない」との文書を公表。渡辺氏は29日の取締役会で辞任し、新社長が就任しました。
多くの人々に大きな衝撃を与えた、記憶に新しい出来事でしょう。同店の和菓子を食べたことがない人も、強い不快感を抱いたに違いありません。企業トップという立場以前に、人としてあってはならない言動に満ちていたことは確かな事実なのです。
私は幼少期から船橋屋のくず餅を食べて育ちました。大人になった今も“好きな和菓子ベスト5”には入るほどで、亀戸にある本店に通い続けているファンの一人でもあります。それゆえに、今回の問題は本当に残念でした。特に最近の船橋屋が生み出す新商品は独創的でありながらも唯一無二のおいしさが印象的なのです。
そこで今回は、船橋屋の新しいお菓子をご紹介しながら、「これからの時代に愛される和菓子の条件」について考えていきたいと思います。
船橋屋の創業200年を記念して誕生した、新しい和の形を提案するお店「こよみ」。そこで人気ナンバーワンなのが、「くず餅プリン」です。
くず餅の原材料となる「発酵小麦澱粉」を生かしながら洋菓子のエッセンスを取り入れた蒸しプリンで、季節限定でかぼちゃ味も登場しています。
和スイーツがヒットする条件は、ビジュアル、価格、親近感などが複雑に関係していますが、親近感を洋風で提案することは、若い世代から愛される秘訣といっても過言ではありません。




