天然なうにちゃんには、他にも飼い主さんしか知らない「かわいいポイント」がたくさん。

例えば、朝方のデレタイム。うにちゃんは撫でててもらうことをねだったり、喉を鳴らしたりすることが少ない子ですが、毎朝決まった時間にベッドへ登ってきては喉を鳴らし、甘えてくれます。
「猫ちゃんは人間の家族と接する際、態度の違いが出やすいと聞きますが、うにちゃんは甘える時、必ず私と夫の両方にスリスリしてくれます」
そんなうにちゃんには、変わったこだわりが。
「実はうにちゃん用で別にお水を用意してあるのに、わざわざ、こめたのケージに行って水を飲むことがほとんど。幼い頃、こめたがそこで水を飲むのを見ていたからなのでしょうか」

また、排泄時もツッコミどころ満載。
「上から入るタイプのトイレなのですが、トレーの淵に便が乗っていることが多々あります。どのような態勢でしたら乗るのか、いくら考えても分からない。見つけると笑ってしまいます」
悩みながら辿り着いた「多種族が快適に暮らせる環境」
多種多様な生き物と暮らす、飼い主さん。お迎えする前には、それぞれの特徴や性質を調べ尽くしていましたが、実際に暮らしてみると共生は想像以上に大変で、みなが快適に暮らせる環境作りに悩んだこともありました。

「我が家の場合、ヤマネの安全確保や室温管理、猫が犬から逃げられるようなインテリア作り、猫が高所の雑貨を落とした際に犬が食べないようにする対策、逆に犬が壊したものを猫が食べないようにする対策などに悩みました」
それぞれの意思を持った生き物が共同スペースで過ごせば、喧嘩やイタズラが起きるのは自然な現象です。自分たちの役目は、異なる本能やルールを擦り合わせること……。そう思い、飼い主さんはみんなが「家族」になれるように奮闘したのです。

「実はうにちゃんをお迎えした後、こめたとうにちゃんの関係に悩み、鬱となり体調を崩しました。ですが、家族になってしまえば怖いものなし。挫けず諦めなければ、きっと家族になれると私は思います」
これからも大変なことがあるだろうけれど、私たちは家族。どんなことがあっても一生一緒に暮らしていく――。そう語る飼い主さんの言葉に触れると、改めて命を迎えることの重みを考えたくなります。
生態も個性も異なる3匹は、これからも飼い主さん宅で、“大切な家族の一員”として愛されていきます。
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<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291