日本で開催されたファン・ミーティング ”早朝の東京の街を楽しんだ”
――ヨン・ウジンさんは、8月に日本で行われたファン・ミーティングに参加されたそうですが、反応はいかがでしたか?
ヨン・ウジン:まだまだコロナ禍の厳しい状況だったんですが、たくさんの方が会いに来てくださって、僕自身とても嬉しかったです。皆さんと楽しくコミュニケーションをとらせていただいたんですが、その中で、一人お年を召した女性がいらっしゃって、凄く感動されて泣いておられたんです。その姿を見たとき、こういう方々のためにも、これからもっともっと自分は頑張らなきゃいけないと感じました。そしてもっともっといい作品に出演して、皆さんと幸せを共有したいと、心からそう思いました。
――コロナ禍ではありましたが、少しは日本を満喫できましたか?
ヨン・ウジン:コロナ禍もそうですが、非常にタイトなスケジュールだったので、今回はそれほど観光する時間はありませんでした。その代わりといってはなんですが、朝食前に、ホテルから銀座までウォーキングしたり、公園で瞑想したり、まだお客さんの少ないスターバックスに入ってコーヒーを飲んだりと、早朝の東京の街を楽しみました。個人的にはとても充実した幸せな時間を過ごせました。
――お二人にとって、日本映画はどんな印象ですか? また、好きな作品、監督、俳優なども教えていただければ。
キム・ジョングァン監督:私が最もリスペクトしているのは、成瀬巳喜男監督ですね。あとは小説家になりますが、夏目漱石と松本清張。最近の作品でしたら、寺島しのぶさんが主演された
『オー・ルーシー!』や連続ドラマの
「重版出来!」が面白かったです。日本の映画・ドラマにはとても関心があって、
『ジョゼと虎と魚たち』をリメイクしたのも、その思いが高じたからなんです。凄く影響を受けていると思いますね。
ヨン・ウジン:少し前に濱口竜介監督の
『ドライブ・マイ・カー』を劇場で観たんですが、一人大泣きしてしまいした。最近ではこれがベストムービーですね。キム・ジョングァン監督と同じように、僕も以前から日本の映画やドラマに関心を持っていて、たくさん観させていただいているんですが、一番の特徴は、「感情を強要しない」というところですかね。余韻を残しておいて、「自ら湧き起った感情を楽しむ」という作品が多いように思います。これは素晴らしいことですよね。チャンスがあれば、僕も日本の映画やドラマに出演してみたいです。

映画『夜明けの詩』より
――最後に、女子SPA!の読者を代表してお聞きしますが、ロマンス職人の異名を持つヨン・ウジンさんにとって、日本の女性はどのように映っていますか?
ヨン・ウジン:これは凄く難しい質問ですね(笑)。(少し考えて…)僕はそれほどおしゃべりでもないですし、声が大きいわけではなく、どちらかというと、『夜明けの詩』の主人公であるチャンソクのような静かな性格なんです。日本の女性は、そんな寡黙なタイプでも、辛抱強く、ちゃんと話を聞いてくれる印象があります。相手の気持ちを尊重するというか、見えない線があって、それ以上は越えて来ない。その謙虚さが素敵だなと個人的には思っています。
――付き合いが深くなればまた違うかもしれませんが、確かに、「程よい距離感を保つ」という印象はあるかもしれませんね。さすがはロマンス職人、観るべきところが違います。
ヨン・ウジン:(キム・ジョングァン監督と爆笑しながら)いやぁ、その表現、実は凄く恥ずかしいんです。
――そうですか? ロマンス職人…ヨン・ウジンさんにピッタリだと思いますよ!
ヨン・ウジン:恋愛に関しては、僕自身も作品を通して学んでいる身なんですが、ただこの年(現在38歳)になって、まだメロドラマやロマンチックコメディーができるということに対しては、一人の俳優としてありがたいことだと思っています。もちろん、年をとることによって恋愛感情も変わってくると思いますが、オファーがある限り、そういった変化も採り入れながら表現していきたいとは思っています。あと10年は頑張りたいですね(笑)。
=====
今回はリモートでのインタビューとなったが、画面越しながらも、その人柄の良さがヒシヒシと伝わってくる真摯な二人。キム・ジョングァン監督が作り出す繊細で美しい映像世界の中で、ヨン・ウジンがどんな姿を魅せてくれるのだろうか。イ・ジウン(IU)とのコラボレーションも楽しみな映画『夜明けの詩』が、この秋、日本をロマンス色に染め上げる。
© 2019 Vol Media co. ltd., All Rights Reserved
<取材・文:坂田正樹>