「800万円をドブに捨ててしまった…」ハワイの“アロマスクール”にハマった女性の後悔
話をうかがいながら筆者もX先生のSNSを見てみると、そこにはスタイリッシュなハワイ暮らしが広がっていた。美しい自然の中で、リラックスする姿。南国の植物を愛おしそうに紹介する文章。美しい子どもたちと大型犬。オシャレで落ち着いた雰囲気のワークスペース。笑顔のスクール生たち。高級そうなレストランでの家族団らん写真。
ハッシュタグにはヒーリング関係以外にも「#大人女子のセルフケア」「#女性の起業」「#起業女子」「#起業ママ」といった言葉が並んでいる。「自分もこんな生活を送りたい」「成功したい」と憧れる女性たちが、こうした投稿を見てスクールに吸い寄せられるようだ。よくある、集客目的のキラキラ投稿だとしても。
「スクールに問い合わせをすると、すぐに面談しましょうと話が進み、受講することに。そして受講を始めると、あれよあれよと言う間に認定講師の契約を迫られます。今すぐ決めてくれれば、あなただけ特別に数十万円ディスカウントしてあげる。あなたが講座を開く予定の地域からも、実は何件かフランチャイズ契約の打診が来ている。でも今すぐ決めたら、そちらは断ってあげてもいいーーそんな感じのトークをたたみかけられました。それは私がその地域で独占して、ハワイのハーブとアロマを広めることができるということです。これはチャンスだと、契約。認定講師契約や精油などの材料一式などのもろもろで、最終的におよそ800万円つぎ込みました」
「あなただけ」と特別待遇を提示して今がチャンスと煽るのは、どんな業界でも比較的よくある営業方法だろう。しかし「ハワイで成功した女性実業家」風のすごい人が自分に目をかけてくれた! そんなうれしさも相まって契約に踏み切った。あとからスクールのメンバーたちと情報交換をすると、みんなが似たり寄ったりのトークでX先生から契約を迫られたことが判明するのだが。
そのスクールのフランチャイズとしてかかる料金は、最低ラインで日本円にして約400万円。これは一般的には妥当な線かもしれないが、問題はその内容だった。
レッスンはオンラインで受けることもできたが、せっかくなら現地で学びたいと、ハワイへ飛び立ったOさん。スクールとの事前の打ち合わせでは、アロマとハーブの資格を取るための全レッスンを約1週間で終了できるよう、みっちり詰め込んでスケジュールを組んでもらっていた。ところがその内容は、次のようなものだった。
ハッシュタグにはヒーリング関係以外にも「#大人女子のセルフケア」「#女性の起業」「#起業女子」「#起業ママ」といった言葉が並んでいる。「自分もこんな生活を送りたい」「成功したい」と憧れる女性たちが、こうした投稿を見てスクールに吸い寄せられるようだ。よくある、集客目的のキラキラ投稿だとしても。
受講後すぐにオイシイ話
学びたい意欲は満々だった
レッスンはオンラインで受けることもできたが、せっかくなら現地で学びたいと、ハワイへ飛び立ったOさん。スクールとの事前の打ち合わせでは、アロマとハーブの資格を取るための全レッスンを約1週間で終了できるよう、みっちり詰め込んでスケジュールを組んでもらっていた。ところがその内容は、次のようなものだった。
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