自分の顔が嫌い…「醜形恐怖症」に苦しむ人々。1日50回以上鏡を見る女子大生も
3年以上に渡るコロナ禍ですが、規制の緩和が進み3月13日からはマスクの着用が任意になりました。しかし、任意になってもこのままマスクの着用を続けたいと答える人は多い傾向にあります。また、自分の容姿に納得のいかない「醜形恐怖症」を抱える人にとってマスクを外すことは非常に勇気のいる行為とも言えます。
今回は醜形恐怖症とはどのような病気なのか、マスクとどう付き合えばいいのかを原井クリニック院長の原井宏明先生に聞きました。
まず、醜形恐怖症とはどのような病気なのか原井先生は以下のように説明してくれました。
「醜形恐怖症は昔から知られている精神疾患です。顔面だけでなく、身体的な特徴すべてになり、例えば身長が低いことが気になる、お腹の出っ張りや脚の形といった体型が気になるなど、客観的に見るとそうではないのに、自分の身体の特定の部分が人より劣っていると思って苦しむ病気です。
自分の身体が醜いから人に嫌がられるのではないかと行った強迫観念と、一日に何度も鏡を見るといった儀式化のために人間関係や日常生活に支障をきたします。先程昔から知られている精神疾患と言いましたが、位置づけが長い間曖昧で、強迫性障害の一部となったのはごく最近です」(コメントは原井宏明先生、以下同じ)
家の鍵を締めたのか気になって何度も確認したり、自分の手が汚れている気がして何度も手洗いを続けたりする強迫性障害。醜形恐怖症も、一日に50回も鏡で自分の顔を確認する人がいるなどするので、強迫性障害関連障害群の一部だということです。
原井先生の著書『図解 いちばんわかりやすい醜形恐怖症 自分の容姿が許せないあなたに寄り添う本』(河出書房新社)には以下のような醜形恐怖症のチェック項目があります。72点満点中40点以上だと受診を勧める目安になるとのことです。自分が醜形恐怖症だと気づいていない人も多いそうなので、このチェック項目は非常に役立ちそうです。





