
「彼のタイプのやさしい女になっていたはずなのに、どうしてフラれてしまったんでしょう?」と意気消沈しているA子さんに、筆者は次のように解説していきました。
まずA子さんのようなケースは、実は意外と多いのです。
「やさしい子がタイプ」という男性に、なんでも言うことを聞いて尽くしてあげていたのに、雑に扱われて最終的に捨てられてしまうというのは、“クズ男との恋愛あるある”のひとつと言えます。
そして、おそらく最大の原因は、A子さんはやさしくしているつもりでも、それがただの甘やかしになってしまっており、B男さんがどんどん調子に乗っていったこと。
A子さんの考えるやさしさとは、“イエスマン”のようになんでも相手の要望を聞くことだったのでしょう。ですが、それを続けるとB男さん視点では、極端な言い方をすればA子さんが自分に従属する手下のように思えてきて、愛情もどんどん減っていき、最後は対等なパートナーとして見てくれなくなるというわけです。
単純に「やさしさ」と言ってもいくつかの種類があります。例えば恋人がなにか悪いことをしたときに、相手の改善を願って“厳しく叱りつける”というやさしさもあるわけです。逆にいうと、悪いことをした恋人をとがめもせず、ただニコニコと許すことがやさしさと言えるのでしょうか。
ですからA子さんは、やさしさに徹しているつもりでも、それはただの甘やかしで、B男さんが求めていた女性像になれていなかったのかもしれません。
また、そもそもB男さんの「やさしい子がタイプ」発言自体を、疑ってかかったほうがよかった可能性さえあります。
男女問わずですが、恋愛において「やさしい人がタイプ」という言葉自体がテンプレ化されすぎているため、とりあえずそう言っているだけで、その発言に深い意味はないというケースもよくあります。
なんだったら「やさしい人がタイプ」なんてフレーズは思考停止していても言えますし、本当の好みを言いたくないときにその場しのぎとしても使いやすいフレーズでもあるのです。