子育てに家事、フルタイムの仕事、そして高齢で病気がちな親。こんな状況でPTAの委員を引き受けるなんて、とてもじゃないけど無理! 気に病む亜美さんをよそに、
PTAの役員を名乗る人たちから次々と不可解なメールが送られてきたそうです。
「『引き受けてくれてありがとうございます』『これから一緒に頑張りましょう』『委員のマニュアルを読んでおいてくださいね』って書いてあって、なんだか不気味でした。お互いに会ったことも、話したこともない。何より、
私が引き受ける意思を示す前から、こういうメールが送られてくること自体が不可解だし、意味不明でした」

そこで亜美さんは、学校に事情を説明し、辞退を申し出ることにしました。
「まず担任の先生に電話をして、私の現状を話し、PTA委員はできないと伝えました。先生は相談には乗ってくれたのですが、結局は、『
お忙しいかと思いますが、そこを何とかお願いします』と言われただけでした」
けれども、亜美さんも引き下がらず、PTAを担当している教職員への直談判を決意。
「担任の先生の次に対応してくださったのは、副校長先生でした。電話を代わった直後、『
くじ引きで決まっちゃったんですよね?! ホントごめんなさい!!』と言われました。きっと、PTAのことで苦情を言う保護者もいるんだろうな、と思いましたね。
副校長先生には、定期的にPTA活動に関わるのは難しいことを伝え、マラソン大会など単発でできるイベントのお手伝いで勘弁してほしいと話しました」
理由も説明したうえで、はっきり辞退の意思を伝えた亜美さん。しかし、副校長からの反応にがっくりきたそうです。
「『
あら~、それは大変ですね。ぜひ、他のPTA委員の方々と協力して、無理なさらず活動なさってくださいね!』と返されました。くじで決まった人は、何が何でもやるべきというのが前提なんでしょう……。
ねぇ、私の話聞いてた? できないって言ってるんだよ!ってブチ切れそうになりました」
ただ、しばらく話をしていると意外な事実も分かってきました。