――白髪染めをせず、白髪を生かしたヘアスタイルであるグレイヘアに思い切って切り替えたのは、どんなことがキッカケだったのでしょうか?
YATSUMI:まず最初のキッカケは30歳くらいの頃、ニューヨークの地下鉄でパッツン前髪のグレイヘアボブの女性を見たことです。そのヘアスタイルは彼女にすごく似合ってて可愛くて、「こんな風になりたい!」と憧れを抱きました。
でも、すぐにそうなろうということではなくて、「45歳くらいになったら挑戦したいな~」なんて思っていました。
――しかし、予定より早く36歳でグレイヘアに挑戦することになったのですね。
YATSUMI:はい。次のキッカケとなったのはコロナ禍でした。ロックダウンで人に会わなくなったので、白髪染めをしなくなって、伸ばしてみたんです。その時、「もしかしてこれはグレイヘアに移行するタイミングかも?」と思いました。
でも突然グレイヘアに移行する勇気はなかったので、最初は伸びてきた部分に、“はで色”を入れて、グレイヘアで遊んでみました。それからまた数ヶ月間、さらに髪を伸ばして本格的にグレイヘアに移行しました。

――まわりの反響はどうでしたか?
YATSUMI:良い反応ばかりいただきました。カッコいいねとか、ハイライトみたいだねとか言われたり、同じようにグレイヘアで悩んでいた人がハイライトを入れ始めたりしました。
――思い切って行動に移してよかったですね。
YATSUMI:最初はなかなか勇気が出なかったんです。自分がなりたいような、30代のグレイヘアのロールモデルがいなかったんです。だから、自分がそのロールモデルになるしかないと思いました。
グレイヘアを受け入れるって、エイジングを受け入れることでもあります。そうしたことで、今まで自分が「こう見られたい、こう見られるべき」と、抱えていたものから解放された気がしました。
シンプルに、白髪染めに追われる日々から解放されて「ストレスだったな~」と、白髪染めをしなくなって気がつきましたね。