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NHK『どうする家康』の“BL描写”をやたら批判する人たちの勘違い

大スター松潤の存在が可能にするBL的な妄想

 第15回は、特にネット上を騒がせた。松平から徳川に改めた家康が、連戦のあと、信長に会う場面でのこと。「乱世を終わらせるのは、誰じゃ」と耳元で囁く信長が、家康の左耳をそのままパクっとする。いや、がぶりに近く、ニュルッと生々しい音が鳴る。  あっけにとられる家康に対して、信長は、褒美を与える。ちいさな漆器の中には、金平糖が。ああ、信長のムチはつらいが、その分だけアメが、激あまなのだ。  姉川の合戦で、浅井・朝倉軍を撃破した後の本陣でもまた同様な描写が。家康の首をきつく締め、今度は右耳に囁やき、がぶり。まるで吸血鬼の勢い。血が出るのではないかと思うくらい強く、長く、噛みつく。  2度目となると、衝撃を通り越し、もはや恐怖。確かにこうした演出には、唖然としてしまうところがあるかもしれない。が、ここで、すでに(いや、当初から)感覚が麻痺している筆者は、あらぬ妄想を。それは……。  作風がぐっと急旋回、松本潤の代表作「花より男子」シリーズ(TBS系、2005年~2007年)の劇場版『花より男子ファイナル』(2008年)でのワンシーンを思い出そう。無人島に放置された道明寺司(松本潤)が、海にざぶざぶ入って、ベストなタイミングで、牧野つくし(井上真央)のほうへ振り向くあの瞬間を。  大スター松潤の存在が、永遠に感じられたあの振り向きが、もしやいつの日か、信長にも適用されるのではないか。正真正銘、そんなBL的な妄想を可能にする大河ドラマは、なんて素晴らしいのだろう。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役 “イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。 X:@1895cu
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