ふと胸を触ったらゴリッとしたものが…クリスマスイブに私が受けた“まさかの宣告”
病院を出ると、涙がこぼれた
こうして、軽い気持ちで訪れたクリニックでいきなり「がん宣告」を受けてしまった私。
診察が終わって待合室に行くと、私は最後の患者だったようです。長く待たされたのは、私にがん宣告をする必要があって、時間がかかりそうだったからあえて最後にまわしたのかなと思いました。ひとりぽつんとお会計を待っている間に涙がこみあげてきましたが、なんとかこらえてお会計を済ませて外に出ました。
外に出た瞬間に、思わず涙がこぼれてきました。街を歩く人は変に思ったかもしれませんが、こみ上げる涙をどうしても止められませんでした。歩きながら泣いていればあまり気づかれないかもしれない、と、とにかく下を向いて足早に駅に向かいました。
クリスマスイブなのに。今日は帰ってクリスマスの食事を作る予定だったのに。泣きながらそんなことを考えていました。そうだ、夫に連絡しなければ。と急に思い出し、夫に「ほぼ間違いなく乳がんと言われた」とLINEしました。
家族の顔を見るとパニックになりそうだったので、どこかで気持ちを落ち着けてから帰ろうと思い、少し遅くなるかもしれないと伝えました。
クリスマスに突然やってきた乳がん。ここから私の乳がんとの日々が始まります。
<文/塩辛いか乃 監修/石田二郎(医療法人永仁会 Seeds Clinic 新宿三丁目)>塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
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