子供をつなぐ“ひも”「ペットみたいでかわいそう」なんて言わせない!子供の“命綱”広めたい漫画家の想い
こんな子供用ハーネスがほしい! 漫画家の西野みや子さんがTwitterで提案した、「極限まで命綱感を高めたハーネス考えてみた!!」というイラスト。この投稿には2万いいねがつき、商品化を切望する声が多く集まりました。
「子供用ハーネス」とは別名「迷子紐」とも呼ばれ、子供の安全な外出を叶えるためのアイテム。子供が身につけるベストやリュックにつけた紐を、保護者が持つようになっています。
この子供用ハーネスの使用をめぐっては「急な飛び出しを防止できる」など重宝している保護者も多い一方で、「子供がペットみたいでかわいそう」「子供をアクセサリーにしている」といった意見も出て、たびたび物議をかもしています。
子供の安全をもっと堂々と守りたい。ハーネスを必要とするママたちの声を受け、西野さんは考案したハーネスをクラウドファンディングで商品化すべく動き出しました。
【第1回記事】⇒子供をつなぐ“ひも”を「かわいそう」って言わないで!ついに“誰にも文句を言わせないデザイン”登場
【第2回記事】⇒親子をつなぐ“迷子ひも”を「ペットみたいでかわいそう」の偏見から守る!子供が喜ぶ驚きのデザイン、考案者を取材
――クラウドファンディングのプロジェクトをすすめる中で、商品を改善した箇所などはありますか。
西野みや子さん(以下、西野)「山登りをされる方から、登山用ロープにはバックルがついているという話を聞き、ハーネスの持ち手側にバックルをつけました。バックルをつけることでハーネスをママ・パパの手首やベルトに通せます。また、荷物を持ったままでもハーネスの着脱ができるようにしました」
――使う大人もうれしい機能ですね。
西野「安全性にもこだわっています。子供にぶつかる恐れがあるリュックやハーネスの部品には、軽いプラスチック製のものを使用しています。リュックとハーネスを繋げる部分は安全のため、耐久性のある金属を使っています」
――リュックに外ポケットもついているので、子供が好きなおもちゃやお菓子も入れられておでかけも楽しくなりますね。
西野「はい。機能でも子供たちが喜ぶ工夫を入れています。みなさんの思いをギュッとつめた商品のサンプルが完成して、ようやくクラウドファンディングでの募集を開始しました」
西野「目標金額は60万円でした。私自身、このプロジェクトにかなりの時間を費やしましたし、どうすればみなさんが使いたいものが実現できるか? と考えに考えました。
一方でたくさんの方に応援していただいたこともあり、クラウドファンディングの目標金額が達成できなかったら……と思うと怖くて胃が痛む日が続きました」
――結果はどうなったのですか?
西野「デザインや機能には自信がありましたが、クラウドファンディングを開始しても怖くて集まった金額をリアルタイムで見られなかったんです。でも開始して30分後にCAMPFIREの担当者さんから連絡があって『目標金額を達成しました!』と聞きました。『嘘でしょ!?』と信じられない気持ちと、安心した気持ちを覚えています」
※最終的には支援者762人の支援により615万1955円の資金を集め、目標金額の10倍を上回る結果となりました。現在は募集を終了しています。