「給食が止まったら栄養足りない」100円弁当すら買えない、貧困子育て家庭の“地獄の夏休み”
異常な猛暑が続く今年の夏だが、悪夢は気温だけではない。物価高や電気代の高騰で子育て中の困窮世帯はかつてないほどの苦境に置かれている。
この夏休みに何が起きているのか。支援者への取材や当事者の声から浮かび上がった子供の貧困の実情に迫った。
「夏休み、給食が止まったら子供の栄養が足りなくなる。食料を買いに行くにしても労力と食費がかかる」
「働いても、働いても賃金は上がらず物価は上がって、子供をどこかに連れていく余裕なんてないよ……」
夏休みに入ってから、SNSではそんな投稿が飛び交う。
長く続く賃金の低迷にやまぬ物価上昇、電気代の値上げ、さらにコロナ禍での給付金もない。子育て世帯にとって、今夏はかつてなく厳しい。
厚生労働省は7月、’21年の子供の相対的貧困率が11.5%となり、前回調査よりも2.5%改善したと発表。
しかし、’19年の全国家計構造調査では、ひとり親世帯の貧困率は57%。半数以上が困窮しており改善したとは言い難い。
特に非正規雇用の多いシングルマザーが厳しい状況にある。困窮世帯の親子をサポートする大阪のNPO法人「CPAO」代表の徳丸ゆき子氏は次のように話す。
「『食料品を送ってください』という子育て世帯からの依頼が今夏は多い。うちシングルマザーが約8割。物価高でダイレクトに生活に響いているんです。
生活保護受給世帯も多く、保護を受けながら非正規で働いている方もいる。正規雇用の人はほぼいません」
子育て世帯にとって、かつてなく厳しい今夏
「食料品を送ってください」
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