節約のために「1日中フードコート」で過ごす小学生…困窮する子育て家庭の“地獄の夏休み”
異常な猛暑が続く今年の夏だが、悪夢は気温だけではない。物価高や電気代の高騰で子育て中の困窮世帯はかつてないほどの苦境に置かれている。
Hさん(37歳)【月収:16万~19万円 (収入7万~10万円+手当9万円)】
都内在住のシングルマザーのHさんには、高校生の長男と小学生の次男がいる。
2つの飲食店をかけ持ちし、そこでの賄いやたまにもらえる食べ物が助けになっている。
「牛乳は安い低脂肪乳、野菜は栄養価の低いきゅうりやレタスは買わずに、腹持ちのいいニンジンやイモ類、小松菜しか買わない。
部活の昼食にはスーパーの半額になった弁当やおにぎりを前夜に買ってもたせることも多い。シングルのママ友がパン屋で働いていて、売れ残りをもらったり、物々交換して助かっています。
エアコンはあるけど今夏は電気代が高いのでほぼつけません。子供たちは寝不足のようですが」
固定費を支払った後は、ほぼ全て食費と学用品でなくなる。
「子供には定時制か通信制に行ってほしい。しっかりバイトができるし制服もないから。
就学援助はあるけど、文具や学用品、部活用具や試合の交通費は自腹なのでお金がかかる」
酷暑が続き、Hさんは心身ともに弱り果てている。
この夏休みに何が起きているのか。支援者への取材や当事者の声から浮かび上がった子供の貧困の実情に迫った。
勤務先でもらった食料をシングルのママ友と交換
「子供には定時制か通信制に行ってほしい」
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