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知的障害のある女性が、恋人の親に会って起こったこと。誰も悪くないのに…“悲痛な叫び”が胸にズシッ|ドラマ『初恋、ざらり』

新しい仕事に挑戦しようとするのは無理?

 岡村の両親と会ったことにより、有紗は「普通になりたい」という気持ちをより一層強く持つように。8話後半ではその思いが爆発する。岡村は有紗と職場で一緒にいる際、同僚の千葉(福澤重文)から有紗が配車サポートという新しい仕事に挑戦しようとしていることを知る。岡村にとっては“寝耳に水”な話だったため、千葉に対して「可愛そうですよ、無理ですって」と新しい仕事をやらせることに抗議。
「初恋、ざらり」

岡村の両親に会って、有紗の中で“ある気持ち”が芽生えた ©「初恋、ざらり」製作委員会

 千葉が立ち去った後、 有紗が悲しそうな表情を見せながら「無理ですか?」と聞くと、「有紗ちゃんには今の仕事が合ってるって思ってたから」と答える。「配車、やりたいの?」と質問する岡村に、有紗は「私はみんなよりいろんなことができないってわかってます。でも、今のままじゃダメなんです」「今よりももう少し先にいけるように頑張ってみたいんです、岡村さんが好きだから」と言葉を絞り出す。

「『私だってできる』って思いたいんです」

 岡村も「俺も有紗ちゃんが好き」と言うが、「そのままの有紗ちゃんが好き。今の有紗ちゃんが好きだから、ありのままで良いんだよ」「配車なんて無理しなくて良いんだよ。有紗ちゃん、頑張ってるから」と続ける。ただ、「『私だってできる』って思いたいんです。私も普通になりたい」と弱弱しくも自分の気持ちを訴える。岡村の隣を堂々と歩ける、岡村の両親に安心してもらえる、そんな“普通の女性になりたい”という有紗の悲痛な叫びは胸にズシッと来た。 【関連記事】⇒障がい者の恋愛描くドラマ『初恋、ざらり』で、制作が「炎上リスクよりも配慮したこと」。プロデューサーが語る 【関連記事】⇒障がい者の恋を描くドラマ『初恋、ざらり』で、専門家が「違和感を覚えた」シーンとは?プロデューサーに聞く
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なんと薄情な人間かと思いそうだが、むしろ真逆
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