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“くるぶしの深さの川”で溺れた恐怖体験。笑う友人の横で「僕だけ2m下にいた」

底の見えない深みから、氷のような冷たい水が

すでに10分以上、首から下が水の中に浸かりっぱなしの状態。体は冷え切っていましたが、実はさらに最悪の事態に襲われていました。 「友人にひっぱってもらった僕はその時点で“足がつくかつかないかくらいの深さ”の場所にいたんですが、背後はさらに底が見えないくらいの深みがある場所でした。 木や岩の影で薄暗かったですが、本当に川底がその場所だけ真っ暗で見えないんですよ。直径2メートルくらいの広さだったと思います。その深いところから、真冬の公園の水道水くらい冷たい水が、ゆっくりじわじわと、僕の体を駆けのぼってくるような感覚に襲われていました。あの感覚は、本当に今思い出しても気持ち悪いです……」 冷たさと同時に、体の感覚も徐々に失われます。

「大人たちに助けられたけど、川はトラウマです」

清流「僕の顔色が一気に悪くなったみたいで、小刻みに震え出したらしいんです。『らしい』というのは、そのあたりの記憶がぼんやりとしていて、あんまりなくて。もう笑顔を作る余裕もなくて、身動きがとれない深さのところで、流されないように砂利の中に手を突っ込んだり、草を引っ張ったりするしかなかった。 友人たちもらちがあかない状況に『ヤバい』と思ったのか、一人が大人を呼びに行ってくれました。そのあとはうろ覚えだけど、大人の人たちが何人か来て助けてくれました。もう川はトラウマです」 【関連記事】⇒友人に“バケモン級の力”で海へ沈められ…「溺れてる人は助けるな!」祖父の教えを痛感した夏
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「水辺の安全ハンドブック」「水難事故マップ」も活用を
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