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「まるで小林麻耶夫妻…」スピリチュアル夫に洗脳され、姉が“反ワク&反医療”の悲劇

―連載「沼の話を聞いてみた」― 「あんたは人を自分を思いどおりにしたいだけの、異常者だ!!」 姉からこう罵倒(ばとう)されたのは、30代の会社員・岸本レナさん(仮名)だ。
自然派姉202309

※写真はイメージです(以下同

姉夫婦の方針で一切のワクチンを打たせてもらえない中学生の甥が悩んでいたことから、手助けしようと口をはさんだところ、関係がこじれた。 「家族がとにかく疲れるんです……」 幼いときからずっと、型破りな家族に振り回されてきたという。レナさんは女優の吉高由里子によく似た、はかなげな面立ちだ。その口からとめどもなく流れ出てくるヘビーな話は、なかなかの迫力だった。 今回はその話を、順を追って紹介していこう。

ご都合主義な「反医療思想」

いま現在、レナさんを最も悩ませているのは、姉家族の「反医療思想」。ところが、 「医療を拒否して病気は放置するのに、美容整形や不妊治療など便利なものだけは積極的に手を出すので、言動が支離滅裂で訳がわからないんですよ」 自然派姉202309レナさん姉妹には、それぞれの家族がある。姉家は夫婦と子ども3人。レナさん家は夫婦と子ども2人。姉妹の両親は離婚しており、隣町で母親がひとり暮らしをしている。 姉妹家族は自然豊かな武蔵野の土地でスープの冷めない距離に住み、家族ぐるみで頻繁(ひんぱん)に行き来していた。はたから見れば、姉妹で気軽に生活を助け合うことのできる、なんともうらやましい子育て環境である。 しかし、健康に対しての考え方が、両家で水と油。衝突が絶えない毎日なのだ。

夫がアヤシすぎた…

姉妹が衝突するまでに至った大きなきっかけは、姉の結婚だ。 結婚相手は、スピリチュアルな発信を積極的に行う自称ヒーラー。作務衣で長髪、冬でも素足。「土のついた野菜はうまいっ!」と、泥付きニンジンを丸かじりするような、わかりやすい“自然派しぐさ”が強烈だった。 自然派姉202309「姉は夫にどっぷり洗脳されている感じです。その様子はまるで、数年前に話題となった小林麻耶さんとその夫……宇宙ヨガインストラクターのあきら。さんみたい。姉夫婦いわく、高次元のパワーを抽入してがんを治すとかなんとか。私にはまったく理解できません」
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一家の常識は、世間の非常識
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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