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MEGUMI(42歳)が“真のタレント”といえる理由。イエローキャブから俳優、プロデュース業へ

イケてる編集長役が様になる

『台風家族』DVD(Happinet)

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 2019年に、『台風家族』と『ひとよ』で、何と名誉あるブルーリボン賞助演女優賞を受賞するのだ。それで周囲からの評価もやっと変わったというが、賞という権威を得たからではない。受賞がなくとも、そもそも素晴らしい才能を持った俳優でもあったまでのこと。  近年の出演作で特筆すべき作品が、テレビ、映画にそれぞれある。まず、フジテレビの『あなたがしてくれなくても』(2023年)。男女4人の不倫夫婦関係を描いた同作でMEGUMIが演じたのは、ファッション誌の敏腕編集長・川上圭子。  不倫夫・新名誠(岩田剛典)との夫婦生活と多忙な仕事との間で葛藤し、もがく副編集長・新名楓(田中みな実)を見守り、励ます存在である。この不倫ドラマの中では、もっともカラッと晴れやかで、イケてるキャラクターがMEGUMIには適役だったと思う。  それから映画作品。竹中直人監督作『零落』(2023年)で、斎藤工扮する漫画家・深澤薫の妻にして、編集者という役柄。同作では家庭と仕事の間で板挟みになるキャラクターだったが、MEGUMIはほんとうにこういう女性キャラを演じるのがうまい。

イーストウッド監督の名を口に…!?

 同作では出演だけでなく、製作(プロデューサー)としてクレジットされている点が見逃せない。交友のある竹中監督から同作の企画を相談されたMEGUMIは、何と資金集めに名乗りをあげたのだ。  いやはや人としてもとことんイケてる。それで実際に撮影にこぎつけるのだからなおさらのこと。横浜流星とのタッグが目覚ましい藤井道人監督などが所属するBABEL LABELにプロデューサーとして所属するMEGUIMIだが、2022年の『テレ東プラス』のインタビューでは、クリント・イーストウッドの名を出している。  現在93歳現役のイーストウッドも今や世界的巨匠監督だが、アクション俳優から監督デビューした当時は、「アクション俳優に監督ができるわけない」と、批評家筋から然るべき評価を受けていなかった。  近年の監督作では製作を兼ねているが、まさかMEGUMIがイーストウッドの名を口にして、プロデュース業を語るとは思わず、無類のイーストウッドファンの筆者は目頭を熱くしてしまった。
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MEGUMIの“心強い後ろ盾”感
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