夫の不倫相手と食卓を囲む妻…。ただ一人「こいつ殺す」と決意したのは|ドラマ『泥濘の食卓』
「これが泥濘の食卓か…」という驚愕
さて、物語は怒涛の展開へ。ふみこに気に入られた深愛は、自宅に呼ばれるようになる。憧れの夏生の家だ。ここで彼女は、ふみこから料理の手ほどきを受ける。
ふみこの精神状態が不思議と安定し、夏生も最初はびっくりしながらもこれは良しとする。ただハルキだけは父親の勝手な行動に腹が立って仕方ない。怒りを通り越して、殺意が芽生えている。
そしてある晩、深愛は夕食会に招かれる。夏生は妻と不倫相手に囲まれ、嬉しさであふれる。
一方、ハルキは深愛と会えたことは嬉しいが、やはり夏生に矛先を向け、「こいつ、殺す」と心の中で語気を強める。
深愛はというと、彼女も今まで味わったことのない幸福感につつまれている。「これが家族。これが幸せ」と彼女もまたひとり、心の中で呟くのだが、視聴者からすると、「これが泥濘の食卓か…」という驚愕。
しかも彼女が妄想した家族のカタチがこうして現実になった恐怖をさらに噛みしめることになる。
<文/加賀谷健>
- 5話より(以下、同じ)
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