
画像:本人提供
――警察の来訪は本当に突然だったそうですね。その時の率直な心境は?
「家の中を隠すすべがなかったので、とにかくものすごく焦りました。ワンルームに5、6人の警察官が入ってきて、全く片付いていない部屋の中を捜索し始めるんですよ。
目的は動画に出演した際の契約書。そんなもの、もうその部屋には無かったんですが、それでも彼らも仕事として探さなきゃいけないから……」
――あらゆるオタクグッズや同人誌などが警察の目に根こそぎ晒(さら)されてしまった、と。
「生き地獄ですよ。カッチカチの30代半ばのお兄さんたちが、同人誌係とコミック係に別れて、真剣にチェックしていくとか……マジでやめて欲しかった!
特に私はけっこう性癖がねじ曲がっていたし、性描写が過激な作品ばかり好んでいたのも合間ってキツかったですね。ポップなBLじゃないんですもん。
1ページ目からもうドロドロに絡んでて…みたいな内容ばっかり。『こういうのが好きなんですか?』って聞かれた時には、これは言葉責めだなって思いました(笑)」
――オタク女子にとっては最強の羞恥プレイですね!
――漫画には描かれていなかった裏話なんてありますか?
「あの時ちょうどコミケに出す同人誌の制作を進めていたんですけど、オタク仲間たちが『あみの原稿どうすればいい?』『仕上げは私たちでやるしかないか』と、修羅場の中で一致団結していたことを後に聞きました。
あと、家の鍵を開けっぱなしにしたまま出ていったので、オタク仲間が定期的に部屋を掃除してくれていたのは有難かったですね。犬も結局、近所に住んでいたオタク友達が面倒を見てくれましたし」
――オタク女子の熱い友情を感じます。
「たぶん、当時のことは私よりもオタク仲間たちの方が鮮明に覚えていると思いますよ(笑)」