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「わたし、夫に死んでほしい」憎しみに変わった愛。セックスレスや“こじれた”夫婦を救うプロの処方箋とは

セックスレスは本当にそれだけの問題なのか

次に取り上げるのは、「10年間、セックスを拒否され続け心の折れた妻」。相談内容をまとめると「夫は40歳で営業職、妻は38歳で専業主婦。7歳と2歳の子供の4人家族。子づくりのための計画的なセックス以外は10年間セックスレス。育児や家事も夫は不参加で、無視されてきた」。 セックスレス問題は本当によく耳にしますが、問題の本質は必ずしもセックスそのものではなさそうです。今回は、相談者夫婦と安東さんの3人の対話形式で解決策を見出していきます。 ベッド妻はすでに夫とのセックスをあきらめており、夫は妻の不機嫌の原因はセックスにあると信じています。ここで夫婦のズレが判明しました。 セックスさえすれば機嫌がよくなる、この主張は妻側、夫側、双方で聞かれますが、夫婦間のセックスってそんなに単純なものではありませんよね。 妻の心の根底にあるのは、「夫の関心の低さ」。10年来続く妻への関心の低さが積もり積もった末に、離婚という終着点を選びかけているのです。妻にとってもはや、セックスレスはきっかけに過ぎないというのに。

自分自身を受け入れてもらえていない感覚に

確かに、結婚して数年はセックスレスそのものが問題になっていたのでしょう。しかし年月が経つにつれ、妻の不満は別の問題に入れ替わり、セックスレスは過去の問題となりました。とはいえ、夫は妻の心中は想像もつかず、いまだにセックスレスのみに焦点があたっているのです。 「セックスレスの悩みは、時に自分自身を受け入れてもらえていない、大切に扱ってもらえていない感覚にまで繋がる場合がある」と本書。 夫婦にとって大切な営みであるだけに、セックスだけがクローズアップされてしまい、本質的な問題が隠れてしまう恐れもあるのです。いつも傍にいる、近しい相手だからこそ、セックスが盲点となってしまうのかもしれません。
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