そしてちふゆは、彼女が誰かをつきとめようと出かけていく。深愛がハルキを学校に来させなくしているのではと詰問するちふゆだが、そこは若干ながら年上の深愛のほうが巧妙にかわす。

「あんなに地味でなんてことない女なのに、キモい」とちふゆは、握りしめたスプーンでピラフをぐじゃぐじゃにしながら食べつつ思う。ちふゆは、ハルキが深愛に騙されていると感じ、「私が救い出してあげる」と誓う。愛する人を救いたいという気持ちは、ふたりとも同じなのだが、ふたりともどこかで何かがズレている。
父親に殴られて育った深愛は高校生のとき、同情してくれた同級生と駆け落ちしようとして彼の親に見つかり、家に戻される。彼女は自分が両親を裏切ったと今でも感じているのだが、それこそが彼女の認知の歪みなのだろう。

そんなことをハルキに話すと、ハルキも自分の心を打ち明ける。
「もう無理なんです、家も学校もこんなクソ田舎も」
ちふゆに「襲いかかった」と吹聴され、周りから四面楚歌になったハルキは、やりきれない思いを深愛にぶつけた。深愛はとっさにハルキを抱きしめ「大丈夫、大丈夫だから」とすべてを受け止めようとする。