勉強ができなくても一発逆転できる大学に入りたかった
――中高時代は勉強が手につかなかったということですが、大学受験はどうしたのでしょうか。
有賀:美術系の大学を目指していました。絵を描くのは結構好きだったし「勉強」ではなかったのでそんなに苦痛ではなかったです。勉強ができなくても一発逆転できる大学に入りたいという気持ちで頑張っていました。
――漫画家になりたいという気持ちは当時からあったのでしょうか。
有賀:漫画を描くのが好きだったので、漫画家になりたいというのはずっと思っていました。「漫画家になるにしても大学に入っておいた方がいいよな」と考えたのが、美術系を目指した理由の1つです。
――無事に美術系の大学に合格してからは、大学生活を楽しもうと努力した様子が描かれていました。
有賀:初めの頃は周りに馴染もうと頑張っていました。学校の方針に沿って、頑張って課題に取り組んで「大学生活に適応をしよう」としていましたが結局うまくいきませんでした。努力したのに成績が悪かったりすると「こういうの向いていないな」と落ち込んでいました。
周りのレベルが高かったのと、世間にウケるものを作るよりも自己表現が要求されるような、すごくクラシックなスタイルの大学だったので、それが肌に合わなくて、うまくいかない感じがずっと続いていました。
大学では超個人主義の子が多くて、友達作りよりも「ちゃんと作品に取り組もう」という雰囲気だったので、大学の最初の方はとくに親密な友達はできませんでした。
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<死にたいと思ってしまう方、周囲の人から死にたいと相談された方へ>
以下のサイトや書籍がご参考になれば幸いです。
「こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト」
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/index.html
「あなたがゲートキーパーになる時」
監修・太刀川弘和(茨城県ゲートキーパー養成研修用映像)
https://plaza.umin.ac.jp/~dp2012/resource.php#1
『自殺学入門―幸せな生と死とは何か』
監修・末木新(金剛出版)
『つながりからみた自殺予防』
監修・太刀川弘和(人文書院)
(『ウツパン 消えてしまいたくて、たまらない』より)
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『ウツパン 消えてしまいたくて、たまらない』3話(12/22までの限定公開)
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<取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。