
「日中の仕事が終わり一度帰宅し、彼の好物を手作りしてから彼の家に向かいました。寝ると言っていたので、料理を届けてから『玄関に差し入れ掛けといたよ』と連絡しようと思い、クリスマスカードにメッセージも添えて。
少しでもクリスマス気分を味わってくれたら良いなと思っていたんです。その時は会えない悲しさよりも彼を元気にしたいという気持ちでいっぱいになっていました」
彼との初めてのクリスマスが、会えなかった悲しい思い出だけにならないよう、少しでも元気になってほしいという思いを込めて、差し入れをすることを思いついたというみかさん。
この後待ち受ける衝撃など、この時は1ミリも想像していなかったと語っていました。
「家の前に到着すると、普段から灯りがあると眠れないとよく言っていた彼の部屋の灯りがついていたので、起きているんだと思い『せっかくなら顔だけ見て帰ろうかな』という気持ちになり、チャイムを押しました。
しかし中から返事はなく、荷物を掛けて帰ろうとしたとき、玄関から見知らぬ女性が出てきたんです」
みかさんは、この時の光景は今でも忘れられないといいます。状況が分からずただただ固まってしまったそう。
「中から出てきた女性はサンタのコスプレをしていました。『誰?』とひどく怒った様子で勢いよく出てきた女性をみて、頭の中が真っ白になったのを今でもよく覚えています。
『私、彼女なんですけど……』と答えると、中から慌てた様子の彼が出てきて、まるでドラマのような展開になったんです。玄関から見えた家の中はいかにもクリスマスパーティの真っ最中で、彼に嘘をつかれたことを確信しました」