「本人が死にたかったんだから」妻の自殺でも夫は他人事。介入できない妻側親族の苦しい訴え
叔母が首を吊り、病院に運び込まれ延命の有無を医師から聞かれた際も、まるで他人事だったという。
「医師の説明を聞くあいだ、叔父も、そのひとり娘である姪もケロっとしているんですよ。延命をどうするかと訊かれると、『本人が死にたかったんだから結構です』と即答していました。あれは驚きを通り越し、不気味さすら感じましたね」
信仰中心の生活になり家庭を顧みない叔母を、夫と娘は完全に見限っていたのだろうか?
と、思いきや、最近になって叔母のひとり娘も入信していることがわかった。
麗華さんにとっては齢の離れた従妹で、現在30代で独身だという。叔母が鬱になってからも屋敷には信者が出入りしていたらしいが、その間娘の世話を焼いてくれたのは、信者たちだったのだろうか。
「叔母の死後すぐに、ひとり娘と夫は別の土地に移り住んだんですよね。だから、まさかまだあの教団とつながっていたとは、思いもしませんでした」
叔母家のひとり娘が入信しているらしいと連絡をくれたのは、いままで叔母の信仰活動を見て見ぬふりをしてきた叔父だった。
「面倒ごとが嫌いな叔父も、さすがにうろたえていましたね。娘の部屋で、叔母がいつも拝んでいた仏像を見つけたと話していました。
母親の形見として……? とも考えたものの、毎週土日になると、ジャニーズのコンサートへ行くといって、出かけるそうなんです。でも、オフ会とかならともかく、コンサートが毎週開催されるハズもありませんよね。怪しんで行先を探ると、教団の本部がある土地。ああこれは……と、みんなで肩を落としています」
麗華さん母は「あの教団ははじめから、土地と屋敷を狙っていたに違いない」と嘆く。麗華さんは「従妹はこの先、教団に奉仕する人生を送るのだろうか」と心配している。
ひとり娘も入信の衝撃

家族に嘘をつき出かける娘

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