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「生きた心地がしなかった」21歳女子大生が夜の街・祇園に飛び込んで知った“知らなくていいこと”

ホストにどっぷりと浸かる先輩

champagne glasses standing in a tower at the partyまた、スタッフの中にはホストに入れあげている人もいたそうです。 ホストはお客さんに夢を見させる商売。 スタッフの女性は、そのホストと本気で恋愛していると信じ込んでいるようでした。お客さんが少ない日があると、お店に電話がかかってきて「仕事が終わったら飲みに来て」と言われると「お金ないんやけどなぁ、しゃーないか」と飲みに行くのだそう。 由里子さんも、ご馳走するからとそのホストがいる店に行こうと誘われたことがあり、一度だけ行ったことがあるようです。 「そのスタッフの女性は、自分の店の稼ぎを全てホストの売り上げにつぎ込んでいたそうなんです。さらにツケが溜まってお店に数百万も借りがあるそう。彼女がお店に入ると、たくさんの男性スタッフが群がってきて、彼女のボトルを一気飲み。もちろん彼女の支払いです。そのホストに『ありがとう、さすが〇ちゃんやわ』と言われて満足気だったようですが、あまりにすごい世界に鳥肌が立ったと言っていました」

飲み屋のバイトとは大違い

由里子さんは当初、水商売と言っても、飲み屋さんのアルバイトとあまり変わらないと思っていたそうですが、いろいろなものを見るにつれ「夜の街」というのはいろいろな事情がある人や、普段知らない世界が広がっているのだなと知ったそう。 これを聞いた井上さんは「みんな、いろいろあるんですね……と返しました。彼女は関東で就職が決まっているようで卒業と同時に水商売からも足を洗うそうですが、そのままズルズルと残ってしまう人も多いと話していました」 わたしたちが知らない夜の街の顔をのぞいた彼女は、少し大人びた顔になっていたようです。 みな目には見えずとも、それぞれいろいろな事情を抱えて生きているのかもしれませんね。 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ 【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック <文/塩辛いか乃 イラスト/魚田コットン>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako 連載「乳がんドタバタ日記」Kindleで発売中!
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