
そんなある日、転機となる出来事が。なんと、一瞬の隙をついて、タイショーくんが窓から脱走! 極寒の中、一度も振り向くことなく、外の世界へ行ってしまったのです。
その様子を見て、飼い主さんは初めてタイショーくんも我慢していたのだと気づいたそう。
そこで、タイショーくんを探しに家の裏にある林に行ったり、窓を開けて名前を呼んだりと、できることをしながら帰宅を願いました。

すると、脱走から3日後。いつものように窓を開けて名前を呼んでいたところ、「ニャー」というタイショーくんの返事が! 何事もなかったかのように姿を現し、家の中へ入ってきてくれたのです。
「本当は帰ってきてくれて、とても嬉しいのに、家族全員『あっ、帰ってきたの? 外は寒かったでしょ、ご飯食べる?』『お腹すいた?』みたいに、なぜか普通を装っていました(笑)」
このハプニングを経て、飼い主さん宅には大きな変化が。我が家に帰ることを選んだ健気な想いを受け止め、家族みんながタイショーくんをかわいがるようになったのです。