Entertainment

元宝塚トップ女優、“終活”への想いを告白「ひとり身なので色々考えちゃいますが…」

一番伝えたいのは「人生を楽しむこと」

「お終活 再春!」――改めて、映画をご覧になる方にはどのようなことを感じてほしいでしょうか? 凰稀:ポスターにもありますが、笑って泣けて役に立つ、本当にこのままなんですよね。老いは現実的に訪れることでもあるので、やっぱり向き合っていかないといけないけれども、何よりも一番伝えたいことは人生を楽しむことだと思うんです。なので、映画を観るみなさんが、そういうふうになれるきっかけになったらいいなと思います。それにこれを観たら親に連絡したくなると思うので、ぜひとも連絡してあげてください(笑)。 ――ところで来年で芸能活動25周年という節目の年になりますね。 凰稀:25年も続けることはすごいことです(笑)。まさかここまで続くとは思っていなかったので。宝塚を卒業したらお芝居はもうやらないと思っていたのですが、今の事務所の社長と出会って「もったいない」と。これだけ芝居が好きで、できるのであればもったいないと止めてくださって。事務所も作ってくださったんです。今はなんかとかできているので、本当に感謝しています。 ――どうして一度辞めようと思ったのですか? 凰稀:疲れすぎちゃって(苦笑)。とりあえず休みたかったんです。でも、今休んらだダメだと。宝塚のような生活が一生続くと思っていたのですが、いつでも寝られる、今までとは生活が違うからと説得されまして。辞めてすぐの頃は環境の変化で一日だけ知恵熱が出ましたが、それ以降はずっと元気です。 ――今のモチベーションは何ですか? 凰稀:今はファンの方が喜んでもらえるから頑張れています。自分のお芝居を見て、喜んでくれる人がいる。舞台はそれがダイレクトに伝わってくるじゃないですか。毎日、それはすごく思うんです。拍手の大きさで、やっていてよかったなと思います。

最近は「ようやくランチというものに行き始めた」

凰稀かなめ――節目を機に、新しく始めたいことはありますか? 凰稀:今までやっていないことを始めていこうということで、去年からゴルフを始めました。あとは、わたしは家から出ることが好きじゃなかったのですが、なるべく出ることを心がけています。人に会おうと。だから去年、ようやくランチというものを後輩と行き始めたり(笑)。 もともとランチとか、稽古中などにみんなでいかない人間だったんですよ。打ち上げなどは参加しましたがが、みんなとご飯に行くようなタイプではなくて。それを行くようになりました。 ――その心変わりには何か理由があるのですか? 凰稀:最近すごく思うのは、人間いつ会えるか分からないから、会えるうちに会っておこうと。もちろん昔からそう思ってはいましたが、また今度でいいだろうということが多かった。でもそういうことをしていたら、会えなくなったときに後悔するなと思い、考え方が少しずつ変わってきたんです。 凰稀かなめ――今回の映画の影響もあるのでしょうか? 凰稀:そう思う時期だったのかもしれないですけどね。でも、やってみたら楽しかったです(笑)。外で楽しくお話をしたり、近況報告をしたり。 ――近い将来、なりたい理想の自分は何ですか? 凰稀:一度くらいは結婚したいかな(笑)。それはともかく、仕事に関しては舞台と映像を同じくらいにできたらいいなと思います。今は比率的に舞台のほうが多いので、半々くらいでバランスよくできたらいいなと思います。そのためには自分が頑張らないといけないと思うので、穏やかに過ごしたいなと思っています。 <取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ