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仮想通貨サギの被害で孤立した女性の“てん末”「目覚め」を説く人気カウンセラーを信じ行き着いた果て

もう二度と、苦痛を味わいたくない。今後の幸せを、約束されたい。そうした思いが強まっていき、仕掛け人であるスピリチュアルカウンセラーA氏の世界観にどっぷり浸っていった。 詐欺&スピ沼202410その類の「目醒め」では、瞬間移動などの超能力が当たり前の世界になるとか、病気が存在しなくなるとか、宇宙人との交易がはじまるとかの夢物語もついて回るので、なかなか素直に受け取りにくいものがあるが、投資詐欺によって茫然自失となっていた真希さんは、自分にとって魅力的な部分だけに注目していたようだ。

焦燥感からセミナー参加

こうしたスピリチュアル情報は、気持ちのあり方を模索するための手助けとして利用するには問題ないだろう。しかし、よりよい実践のために、有料セミナーへと誘導されるのがお約束である。 真希さんも、そのルートへと流れていった。沼である。 「目醒めのために、波動を上げる必要がある」とされ、そのための技術を学ぶセミナーに参加した。 詐欺&スピ沼202410「そのスピリチュアルカウンセラーA氏が主催するセミナーに、合計数百万円使いましたね。セミナーは1日5~10万円、3カ月集中講座的なものになると30万円くらいでした。家でも毎日波動ワークなるものを実践し、いまの世界から早く抜け出したいと思っていました」

ついに来た2021年…

2021年がタイムリミットと設定された、目醒めのセミナー。現在は2024年だが、受講者みな、無事(?)に、異世界転生のごとく、新しい自分を手に入れることができたのだろうか? 少なくとも真希さんは、できなかった。 詐欺&スピ沼202410「後出しジャンケンのように、“二度寝がある”と言い出したんです。一度目醒めても、また眠る可能性がある。実は目醒めは2038年が本番で、2021年からの4年間が勝負である。これから新しい地球のオーディションがはじまる、2025年に津波が来る。そんな感じの情報が、どんどん追加されていきました。2021年の扉が閉じたら再選択はできないといっていたのに……」
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、題名に「沼の話」と入れて、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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