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子どもの「死亡事故の恐怖」リアルに描いた漫画にゾゾッ…“生き延びる方法”まで描ききった作者の意図は<漫画>

マンガでわかる! 死亡ピンチからの生還図鑑
マンガでわかる! 死亡ピンチからの生還図鑑

子どもたちを守るため、危険を「分かりやすく」伝えたい

――なぜ、事故や事件を取り扱った子ども向けの漫画を描こうと思ったのでしょうか? 大塚志郎さん(以下、大塚)「ニュースを見ていると、子どもが事故や事件に巻き込まれて亡くなるというショッキングなニュースが増えています。そのようなニュースを見るたびに、なんとか対策ができないかという気持ちが湧いていました。 政府が公式に出している危機対策の情報ページも見たのですが、正直、字が多くて読みづらい(笑)! すごく正確で有益なことが書かれているのに、文章が長すぎて子どもには読むのが難しいと思ったんです。もっと子どもにわかりやすく伝えたいと思い、少しずつ漫画を描き始めたのがきっかけです。 危険な事例を積み重ねていき、ここ数年で1冊の本として形にすることができました」

昔から「ピンチの中で生き抜く方法」に興味があった

――漫画には多くの「死亡ピンチ」事例が描かれていますが、事例はどこから取り入れているのでしょうか? 大塚「主にテレビのニュースやネットから情報を取り入れています。テレビで気になるニュースをチェックして、その関連情報や詳細をネットで調べ、最終的には、省庁などが出しているデータで具体的な数値や情報を確認しています。 取り上げたい事例で注意して見ているのは、年間で起きている発生件数です。日常生活でどれくらい巻き込まれやすい事故なのか、という点は数字を見るようにしています。死亡事故件数が多い場合は、それだけ多くの人が日常的に巻き込まれやすく、危険な事故とも言えます。できるだけ多くの方に、注意喚起ができる内容になればと思っています。 一方で、発生件数が少なくても、最近耳にする機会が増えた事故や、ショッキングな事故も取り上げています。みなさんに伝えたい情報、知ることで対策ができる情報を調べて発信するようにしています」 ――いつ頃から、事故や事件の事例を調べていたのですか? 大塚「この漫画を描くために特別に事例を集めていたわけではなく、昔から事件や事故のニュースを収集する癖がありました。ナショナルジオグラフィックの番組で、自然災害などの危機に備えるライフハックを紹介する『プレッパーズ~世界滅亡に備える人々~』もよく観ていて、昔から『生き抜く方法』を取り扱った番組が好きだったんです」
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危機に陥ったときに「漫画で見たやつだ」と思い出して
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