妊活中の人も必見、赤ちゃんの“頭が良くなる”成分とは?
赤ちゃんを授かった人にとっても、いつかは欲しいと思う人にとっても、「どうしたら元気な赤ちゃんを育てられるか」は大事なテーマだと思います。
私事ですが、先月第二子を出産したばかりの筆者が、今一番気になるのは「母乳」のこと。時代が変わり、子育てについての考え方も変化していくなか、今でも根強い「母乳信仰」というものがあります。 この乳から湧き出る乳白色の液体で子どもが大きくなっていく、って本当にフシギなことです。
でも一方で、体調や仕事の都合で、粉ミルクのお世話なることだってあるでしょう。そこで、「母乳には一体どんな栄養がふくまれているの?」「粉ミルクは、どんな成分のものを選べばいいの?」ということを、調べてみました。
赤ちゃんが必要とするたくさんの栄養が入っている母乳。主な成分は、3大栄養素と言われるタンパク質、脂肪、糖質です。では、母乳のなかのどのような成分が、赤ちゃんの脳の発達とカラダの成長に大事な役割を果たしているのでしょう?
ちなみに、赤ちゃんの脳は、生後1歳で大人の重さの7割、3歳で9割も完成するのだとか。そのため、乳幼児期の栄養は、脳の発達に大きく関わってくるのです。
⇒【グラフ】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=134892
そして、脳の発達に欠かせない物質として、脳神経を構成する脂肪酸の「DHA」と「アラキドン酸」が注目されています。
まず、 青魚などに多く含まれている「DHA(ドコサヘキサエン酸)」。「魚を食べると頭が良くなる」と、よく言われていますね。日本人は魚をよく食べるため、母乳内のDHA含有量は世界トップクラスだそうです。
このDHAに加えて、近年の研究で「アラキドン酸」という脂肪酸が、脳の発達に欠かせないことが分かってきました。アラキドン酸とDHAとを組み合わせることで、赤ちゃんの脳の発達に重要な役割を持つそうなのです。
下の動画では、アラキドン酸と脳の発達について解説しています。動画によると、
「頭が良くなるということは、脳神経の発達、ネットワークが良くなること。このアラキドン酸を摂取することで、神経細胞ひとつひとつの成熟を促し、神経細胞間のネットワークを強化するなど、脳の情報伝達に良い影響を与えるとされています」とのこと。
⇒【YouTube】アラキドン酸の脳の発達への効果と最新の粉ミルク事情 http://youtu.be/Obq3WAvlpJQ
このアラキドン酸は、肉や卵、魚に多く含まれています。赤ちゃんの場合は、アラキドン酸を乳汁から摂取しているわけです。
アラキドン酸が大事なのは、粉ミルクでも同じこと。
「アラキドン酸とDHAを加えたミルク」を与えた赤ちゃんは、「どちらも加えてないミルク」「DHAだけ加えたミルク」を与えられた赤ちゃんに比べて、記憶や言語能力などの脳機能が高いことが分かったのです。
⇒【グラフ】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=134893

こういった栄養が自然に含まれる母乳って、やっぱり奥深い! 脳やカラダを作っていく、すごい栄養があることが分かりました。
ただ、体調的な理由で母乳の出が思わしくなかったり、仕事やお出かけなどの都合で、たまには粉ミルクにも頼りたいところです。 うれしいことに、最近の粉ミルクは、より母乳の成分に近づいてきているのだとか。
アラキドン酸とDHAが、母乳と同じ範囲まで入っている粉ミルクもあるそうです。粉ミルクを選ぶときは、赤ちゃんの脳の発達に欠かせないアラキドン酸に注目したいですね。
※データ出典
上グラフ:Development Medicine&child Neurology 42:174-181,2000
下グラフ:Proc.Natl.Sci.USA,90:1073-1077,1993
<TEXT/浦和ツナ子 PHOTO/Oksun70>

3歳までに、脳の重さは大人の90%になる

脳の発達に欠かせない「アラキドン酸」って?
