
その言葉に、パクさんは腹が立った。だったら最初からチーム長が自分で決めればよかったじゃないか、なんで時間を無駄にさせるのか理解できない……。そんな気持ちになった。
しかもこれは、一度や二度ではないという。毎回、チーム内で相談して決めたことに口は出さないと言いながら、やっぱり最後には口を挟んでくる横暴な上司へのストレスで、パクさんは円形脱毛症になってしまった。
目上の人や権力のある人たちが、その立場を利用してすべてを自分の思いどおりに推し進めたら、年寄りのイヤなイメージだけが残るだけだ。
特に、意見を言わせておきながら一方的にその意見を無視するような言い方は、相手の成長を妨げる要因にもなるし、人間関係を発展させることもできなくしてしまう。
あなたも、自分の言葉を振り返ってみるといい。誰かに何かをさせておきながら「これはなんだよ!」と相手の意見を無視して、自分の主張を一方的に押し通してはいないだろうか。
自分の弱点は誰よりも自分自身がいちばん知っている。
だとしたら、自分の弱みを誰かに言うのは、あくまで慰められたいからであって、何かアドバイスが欲しいからではない。それなのに、自分の弱みを打ち明けた相手の話をさらに深掘りしようとする失礼な人が多すぎる。
たとえば、あなたは報告書を作成するのが苦手な会社員だとしよう。
自分の苦手なことを克服するために、報告書を頻繁に作成している同僚にアドバイスを求めたり、マニュアル本を買って勉強したり、ビジネススクールに通ったりしながら、報告書をうまく書くための努力をしている。
それでも、すぐに努力が実るわけではない。明日、さっそく報告書を提出しなければならなくなった。あなたは上司に報告書を持っていくが、やっぱり惨敗。上司に叱られて落ち込んだあなたは、同僚とコーヒーを飲みながらこう話す。