そのうち、夫に黙って引き出せるお金が底を尽きます。それでも、最初は「お金を貸してほしい」と頼んでこなかった彼に「助けてほしい」と頼み込まれ、頼りにされていると感じてしまった日和さんは、
自分の名義でお金を借りることにします。

「慎二は『必ず俺が返す』『債務者は日和の名前になっているけど、実際に借りているのは俺だから』と言っていましたし、
名義を貸すだけ、自分の名前でお金を借りてあげるだけだから、と軽く考えていました。でも、しばらくして慎二と連絡が取れなくなったんです」
そして複数のクレジットカード会社から返済について催促の電話がかかってくるようになり、
事情を話したところ、「名義貸しは詐欺」だと説明をされてしまいます。しかも、そういった事例はよくあることなのだとか。
「金融会社からは、『支払わないのであれば、詐欺で訴える可能性もある』とも言われました。夫や子どもたちに知られたくないという気持ちから全額支払うことを決意しましたが、
経営する飲食店だけでは難しく、こっそりと風俗で働いて返済しました。私の黒歴史です」