「腕時計が好きな男って多いですよね。だからやっぱり気になるんでしょうね。でも私的には“俺がもっと高いモノをプレゼントして、元彼なんか忘れさせてやるよ”くらい思って欲しかったんですけどね(笑)」
強気な由紀さんでしたが、その想いは大抵の男性たちには届かず、ついに手痛い言葉をもらってしまいます。
「エリートが集まると噂の婚活イベントに参加した時に、1人で酔っ払ってる男がいたんですよ。なんか危ないな~って思って、近づかなかったんですけど、急に寄って来て腕つかまれて、私の腕時計をみんなに見せるようにして“こんな時計してるから結婚できないんだよ!”と叫ばれました」
それは、もう何というか完全に負け惜しみですよね。
「ですよね~! 会場はシーンってなっちゃって、そいつのせいで他の男も全然寄って来なくなっちゃいましたけど(泣)。高価なモノを身に着けているくらいで引く男なんて、こっちから願い下げです!」

といいつつ、最近は全然その腕時計をしていないという由紀さん。
「付けてるとモテないっていうのも、ぶっちゃけあります(笑)。けど実は今、ベルトが壊れちゃってて付けられないんです。よく壊れるんですよ、3~5年に1度のオーバーホールも5万円くらいかかるし、維持費だけでもバカになりません(泣)」

壊れてしまったフランクミュラー
世界でも最高級レベルの時計なのに、壊れやすいなんて残念ですね。
「そうなんです。モテないし、お金もかかるから、いっそ売ってしまおうかと思ってた時期もあるんですけど、モデルが少し古いからか、買い取り価格が元値の3分の1くらいなんですよね。そう考えると、なかなか自分で買えるモノでもないからもったいない気もしちゃって……
元カレからは100万円くらいしたって恩着せがましい口調で言われてたんですけど、定価もそこまでしないみたいですし。彼のミエなのか、値下がりしたのか分かりませんが」

壊れっぱなしになっている
合点です。確かにそうですよね。
しかし、腕時計をもらってから7年、アラサーだった由紀さんも、今はアラフォーの熟した魅力ある女性。今なら高価な腕時計を身につけていても、引かない男性が周りには増えているのではないでしょうか?
<文/白戸ミフル イラスト/カツオ>