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離婚のために必死で貯めたお金を一瞬で溶かしてしまった女性。そのワケを本人に聞いてみると<漫画>

詐欺と疑いながらもすぐに引き返せなかった理由

――ペぷりさんが、「詐欺なのでは?」と気が付いたのはいつだったのでしょうか。 ペぷりさん(以下、ペぷり):先生が指定する銘柄に大きな金額を入金してから株価が下落し始めて、不安になって詐欺について検索したときです。たまたまネットで見た投資詐欺の過去事案が、そのときの私の状況と酷似していたことに気づきました。 でも、そのときには「このまま先生の言う通りにして利益を上げられたら、離婚資金を貯めて予定より早く離婚できる!」と期待してしまい、詐欺だと信じたくなかったんです。 「今は一時的に下がっているけど、最終的には前回みたいに株価が上がるよね?」という考えにすがっていました。また、そのときはまだ先生が著名人だと信じていたので、「著名人が一般人を煽って大損させたなんてことになったら大変なことになるから、大丈夫なはず」、「先生は『今週末にはあがる』と具体的な時期を明言しているのだから、嘘なわけない」と自分に言い聞かせていました。 ――実際には、詐欺師はあらかじめ自分たちの意図的な仕手株(株価を操作するために買い集めておいた銘柄)をターゲットに全力買いを指示。そして株価が上がったタイミングで売り抜ける、という手口だったわけですよね……。誰か相談できる人はいましたか? ペぷり:誰にも相談できませんでした。投資なんて、ラクしてお金を儲けようとしているようで、とても後ろめたいことだと思っていたので……。

希望とともに消えた全財産

通帳

画像はイメージです(以下、同じ)

――最終的に、ペぷりさんの被害額はどれくらいだったのでしょうか。 ペぷり:私のほぼ全財産を指定された銘柄に投資し、その直後の暴落によって株価が20分の1になりました。例えばですが、100万円が5万円になるくらいの損害です。離婚を考え始めてから、約5年間かけて貯めたお金でした。 私は「夫といつか離婚すること」だけを希望に、たくさんのことを犠牲にして必死で貯金してきました。おかしな話ですが、「離婚」が私の人生の最終目標になりつつあったんです。そのためのお金が一瞬にしてなくなり、希望が失われて、生きる気力を失くしてしまい……。もうすべてがどうでもよくなってしまいました。 ――警察や弁護士などに相談はしましたか? ペぷり:相談することも考えて、当時のLINEの記録などはすべてとってあります。ただ、私が調べた限りでは、自分の口座を使用して、自分の意思で投資をした私のようなパターンでは、訴えてもお金を取り戻したりできないことを知りました。もうこのことを考えることすらつらかったので、相談には至りませんでした。 ――ネット上には、投資の知識を教える、アドバイスを行うことを謳うような広告が溢れていますが、怪しいものを見分けるのは難しいのでしょうか。 ペぷり:LINEグループやオープンチャット、SNSを使って、わざわざ他人に対して手間をかけて買い煽り(株価を上げようとして取引に誘導する行為)をしているのは、「怪しい」と疑ったほうがいいのではないでしょうか。確実にもうかるのなら、本人が投資をして大もうけすればいいだけの話で、わざわざ見ず知らずの人に投資させる必要はないはずですから。不確実な投資の世界で「必ず」という言葉を使う時点であやしいと思います。 違和感を覚えたら、一度立ち止まる勇気が大切です。先生を神のように崇めていたり、やたらと豪遊報告が多かったり、日本語が不自然だと感じる場合なども、注意が必要です。
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「絶対もうかる」は要注意! 違和感を大切に
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