「僕を通して父親を見てる人が…」46歳お騒がせ俳優の長男が明かした“二世としてのホンネ”とは
窪塚洋介を父にもつ俳優・窪塚愛流は、俳優デビュー作『泣き虫しょったんの奇跡』(2018年)や『麻希のいる世界』(2022年)など、映画的な佇まいと生々しい世界観を打ち出しつつある。
『アナザースカイ』(日本テレビ系)出演回(2025年5月3日放送)では、俳優デビューのきっかけになった場所である小笠原諸島へ。そこで海辺に座り、眼差す先に追想する演技の世界があった。
男性俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、『アナザースカイ』窪塚愛流出演回を解説する。
「僕を通して父親を見てる人がすごく多かったんですよね昔から」とカメラの前で話すのは、『アナザースカイ』に出演する窪塚愛流である。
「父親」とは、窪塚洋介のこと。「息子、二世 それは僕も重々承知だし 嬉しいのもあるんですよ」と窪塚洋介の息子であることの嬉しさと同時に噛み締める苦悩について、率直な言葉で説明する様子が、何とも清々しい。
昨年には『ボクの穴、彼の穴。W』で初めて舞台を経験。『顔に泥を塗る』(テレビ朝日系、2024年)の可憐で繊細な高校生役など、着実に出演作を重ねる愛流だが、父・洋介の名前が常に自分の存在を超えて先行してきたことに等身大の葛藤を抱いてきたのである。
筆者が以前、あるオーディオ機器メーカーのプロモーション映像を担当したとき、キャスティングリストに「窪塚愛流」の名前があったことを記憶している。「窪塚」という名字を見て、すぐに「あれ、息子さん?」と脊髄反射的に思った。まさに「僕を通して父親を見てる人」の一例である。
「窪塚」という名字
単独でそこにいる生々しさ
だから窪塚愛流を見て、彼について語るときの視点には当然のように、父・洋介の存在が見え隠れすることになる。実際、『アナザースカイ』全編で窪塚洋介が冒頭から登場して、その話題を散りばめた番組構成になっている。 にもかかわらず、番組冒頭から9等身以上(?)もの背丈でMC今田耕司を圧倒しながら、あくまで自分がこの番組の主役であるというジャブみたいなものを窪塚愛流らしい身振りで繰り出す。 彼のアナザースカイは小笠原諸島。24時間の船旅で向かう。夜、デッキに立つ愛流が潮風を全身に感じ、カメラに夢中で話しかける。そのときばかりは、父の存在が見え隠れするわけでもなく、ただ窪塚愛流という存在が単独でそこにいる生々しさがある。
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