また、「最後まで集中して見られるのか」だけではなく
「途中でトイレに行きたくなるかも」という不安を抱いている人もいるかもしれない。ちなみに、筆者は頻尿だ。
「重要なシーンを見逃すかも」「他の観ている人の視線を遮ってしまう」などと考え、どれだけ興味のある作品でも上映時間が長いとどうしても足が遠のきがち。そのため、数年前に大旋風を巻き起こしたインド映画『RRR』(上映時間2時間59分)も観に行けなかったような人間であり、上映前は途中でトイレに行きたくならないか不安だった。

©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
しかし先述した通り、
常に画面に釘づけにされており、トイレに行くことなど頭から消え去った。身体的にトイレが近いだけではなく、「上映中はトイレに行けない」という強迫観念が、トイレに行きたい欲を高めてしまうが、そういった発想も消し飛ばしてしまうのだからやはりすごい。
筆者が見に行った際に、トイレに行ったのかは不明だが、上映中にロビーに出て戻ってきた人は結構いた。「他の見ている人の視線を遮ってしまう」と考える人も、“仲間”は意外といるため、安心して良いかもしれない。
最近は公開から数か月後に動画配信サービスで配信されるため、気になる作品でもタイミングが合わないと「どうせすぐ配信されるから別にいいか」と思ってしまう。『国宝』がいつ配信されるのか、そもそも配信されるのかは不明ではあるが、
もし「配信されたら観よう」と思っているなら映画館に行ったほうが良い。映画館だからこそ楽しめる映画の代表格のような作品であり、気になっている人はぜひ。
<文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):
@mochizukiyuuki