ただの“セクハラ上司”や“チャラ男”にならないように
高澤:真剣に作品に向き合っているなかお先生を間近で見ているので、観ている人にも作品のテーマをちゃんと届けたい、と思ったんです。この作品は、少しでも伝えたいメッセージがズレたり、堂島というキャラクターがちょっとでもかっこ悪く見えると“セクハラ上司”や“ただのチャラ男”になってしまったりするので……。
ただ、今回はドラマの撮影がはじまる前に、なかお先生と制作の方々がお話をする場を設けてもらい、目線をそろえてから制作がスタートしました。脚本の修正についてもしっかり反映していただく体制だったので、ありがたかったですね。

(C)なかおもとこ/シーモアコミックス
――コミュニケーションを取りながら丁寧に作られたドラマだったんですね。ドラマ放送後には、どのような反響がありましたか?
なかお:漫画の連載開始時は、予想よりも好意的な声をいただけましたが、ドラマの感想は当初の予想に近いマイナスな内容が多く、かなりへこみました(笑)。裏を返せば、それだけ幅広い層にドラマを観ていただけた、ということでもあるので今後も精進します……!
高澤:そうは言っても、批判的なコメントの中には飛躍しているように思えるものも多かったので「先生はあまりコメントを見ないでください」と伝えていました(笑)。

『マイ・ワンナイト・ルール【描き下ろしおまけ付き特装版】』2巻(C) なかおもとこ/シーモアコミックス
――原作はまだまだ続いて決ますが、今後の展開も楽しみです! 最後に女子SPA!読者にメッセージをお願いします。
なかお:エンタメ作品なので、ドラマも漫画も気軽に楽しんでほしいです。もし、性についてのモヤモヤがあれば、SNSやコメントで送ってください。綾に代弁してもらいましょう!
【なかおもとこさんプロフィール】
漫画家。短編集『おたくカレシ。』(COMICポラリス)でデビュー後、仏教系高校を舞台にした『ぶっだなでいず』(双葉社)などの連載を経て、2024年より『マイ・ワンナイト・ルール』を
総合電子書籍ストア 「コミックシーモア」にて連載中。2025年1月には同名ドラマが放送され、話題に。
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<取材・文/とみたまゆり、作品クレジット(C) なかおもとこ/シーモアコミックス>
とみたまゆり
週刊誌や漫画の書評などジャンルにこだわりなく執筆する中堅ライター。三毛猫が好き