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37歳で想定外に妊娠した私、夫の「前妻のときはそんなことなかった」発言に困惑

自分の特性をふまえ、病室は個室を選択

 お産の際の入院は、当初は無料だしママ友もできるのではないかと4人部屋で申し込んでいた。  しかし、よく考えてみると虫垂炎の手術のため人生で初めて入院をした7年前、大部屋が空いておらず個室になったとき、とても快適だったのを思い出した。当時は今よりも仕事が忙しかったため、腹の激痛に耐えながらもタイピング音を気にすることなくノートパソコンのキーボードを打っていたし、気軽に電話もできた。  また発達障害の特性上、神経質な面があり、睡眠障害で眠ることにも困難を抱えている。出産する病院は産んだ翌日から母子同室。大部屋だと自分の赤ちゃんだけでなく他の人の赤ちゃんの泣き声で眠れなかったり、自分の赤ちゃんが泣くと他の人に気を遣ったりすることになる。 “個室のほうが自分には合っている”という実感は、これまでの経験や自分の特性を踏まえての判断だった。  このことを踏まえると個室料金はかかってしまうが、産後の体調を考えると惜しい出費ではない。それにもともと無痛分娩で産む予定だったのが、無痛分娩の予約が取れなかったため、その分費用が浮いている。病院に電話をすると、個室への変更を承諾してもらえて一安心した。

健診で赤ちゃんが小さめと言われて不安に

妊娠が判明したときにもらったエコー写真

妊娠が判明したときにもらったエコー写真

 前回の健診のエコーで、30週にしては少し小柄な赤ちゃんだと言われた。赤ちゃんの頭が小さめで体重が1300g。医師からは「気にする必要のない、個性の範囲内の小柄さですよ」と言われたが、後々「私が妊娠に気づくのが遅れて体に気を遣っていなかったせいで小さいのではないか」と自分を責めるようになってしまった。 「30週 1300g」で何時間も検索したこともあった。ただ、小さめだと言った医師からは「もしかしてご自身も小さく産まれませんでしたか?」と聞かれたのを思い出した。自分が何gで産まれたのかまで聞いていないが、母からは「予定日よりも早く産まれて小さくてしばらく保育器に入っていた。ベビー服もブカブカだった」と聞かされていた。  小さく産まれてもきっと大丈夫。平均よりも小さめというだけで個性の範囲と言われたからきっと大丈夫。そう自分に言い聞かせた。夫は「俺も桂ちゃんも身長が高い方ではないから高身長にはならないだろうね」と言った程度だった。  出産まであと2か月ほど。今はとにかく母子ともに健康で出産を迎えることを第一に考え、妊娠糖尿病のための食事管理に取り組んでいる。メニューの写真をSNSにアップすることで、「人に見られている」という意識を持ち、自分に厳しく管理できている。  また、1日2回の30分のウォーキングも継続中だ。育児に関する情報にはつい細かく目がいきがちだが、あくまで参考程度にとどめるようにしている。  今日もお腹の中で元気に暴れている我が子。だんだん狭くなってきたと思うけど、もう少しそこにいてね。 <文/姫野桂>
姫野桂
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei
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