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櫻井翔主演『放送局占拠』も…“業界ものドラマ”がやたらと増えた3つの理由。やむを得ない裏事情も

7月期ドラマも続々と開始。今期は比較的大きな話題作は少なく、櫻井翔主演の人気シリーズ『放送局占拠』(日本テレビ系)、阿部サダヲ×松たか子×脚本・大石静の『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)が注目されているくらいでしょうか。 ただ、事件もの、学園モノ、医療モノなど、おなじみのジャンルの作品が幅広く揃っており、どの作品も見逃せない3か月になりそうです。その中でも最近よく目につくのがいわゆる“業界もの”。昔から存在するジャンルではあるものの、やたら増えているような気がしませんか?
『放送局占拠』(日本テレビ系)公式サイトより

『放送局占拠』(日本テレビ系)公式サイトより

『エルピス』『不適切にもほどがある』業界モノは名作が多い

今期に限らず、昨今のドラマや映画などで目立つのが、“マスコミ・メディア業界を舞台にしたり、主人公が業界人”であるものです。 春クールでは、『ダメマネ!』(日本テレビ系)『キャスター』(TBS系)『続・続・最後から2番目の恋』(フジテレビ系)、今期は『放送局占拠』、『こんばんは、朝山家です。』(ABC・テレビ朝日系)、10月クールからは『25時、赤坂で Season2』(テレビ東京系)など、業界を描いたものが多く制作されています。 近年では、『エルピス-希望、あるいは災い-』(カンテレ・フジテレビ系)、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)、『不適切にもほどがある』(TBS系)などの話題作も業界が舞台になっていました。映画では福本莉子&八木勇征主演の『隣のステラ』や、畑芽育&大橋和也の主演映画『君がトクベツ』など、漫画原作ではあるものの芸能人と一般人の恋愛映画が相次いで公開されました。
『エルピス —希望、あるいは災い— 』(カンテレ・フジテレビ系)公式サイトより

『エルピス —希望、あるいは災い— 』(カンテレ・フジテレビ系)公式サイトより

配信や媒体が増えたことにより、映像作品自体の数が多くなったので単純な比較はできませんが、それでもテレビやマスメディア業界を舞台にしている作品が以前に比べ乱立しているように思えます。ドラマ制作にかかわる複数の関係者にその理由を聞いてみました。

今や“ギョーカイ”は雲の上の存在ではない

「メディアと視聴者の距離が近くなってきた、ということがひとつあげられますね」と話すのは、制作会社のディレクターを務めるWさん。 かつては、テレビやマスコミ業界とそれ以外の世界とはどこかきっちりと線引きがあり、いわゆる“ギョーカイ”は神聖で雲の上の存在でした。
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他業界人からは「制作費の問題も関係している」との声
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