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朝ドラ『あんぱん』24歳俳優の“眉間の動き”から目が離せない。戦中から戦後にかけての変化も

 今田美桜主演の朝ドラ『あんぱん』(NHK総合)にレギュラー出演する高橋文哉は、いつどんなときでも視聴者をキュンとさせる。  たとえ戦時下の場面であっても、高橋演じる辛島健太郎役が希望の存在として写る。高橋は一貫して眉間に力を込め、人懐こい魅力を画面上に浮き上がらせているように思う。  男性俳優の演技を独特視点で分析する“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、本作の高橋文哉に感じる眉間の魅力を解説する。

キュートなクッキング場面をこしらえる高橋文哉

NHK『あんぱん』©︎NHK

NHK『あんぱん』©︎NHK

『あんぱん』主人公・若松のぶ(今田美桜)の夫となる柳井嵩(北村匠海)にとって、東京芸術高等学校時代の同級生・辛島健太郎(高橋文哉)は戦友である。第10週第47回、太平洋戦争開戦で召集のため福岡に帰郷する健太郎と食卓を囲む場面が印象的である。  嵩が帰ってくると、健太郎は台所で玉ねぎを刻んでいる。玉ねぎが目にしみて「くうぅ〜、かぁ〜」なんてキュートな声を軽妙にもらす健太郎のキャラクター性が愛おしい。同時にこんなちょっとしたリアクション台詞ひとつで視聴者をキュンとさせる高橋文哉がひたすら愛おしい。  健太郎が作っていたのはカレーライス。戦時中としては豪華なメニューが作れるのは、彼が勤務する広告会社から材料をわけてもらったから。召集を前にしても友人の分まで手際よく調理しながら、キュートなクッキング場面までこしらえる。

人懐こい眉間の魅力

NHK『あんぱん』©︎NHK 健太郎が召集されることをまだ知らない嵩は、勤務先での葛藤をぼやく。黙って聞いてくれた健太郎は「ぼやいとらんと、ちゃんとカレー味わってくれん」と変に励ますでもなく促す。なんて温かで、なんて加減のいい心根の持ち主だろう。  どんどんカレーライスを食べ進める健太郎が水を一口飲んで、眉間をキリッとする。真っ直ぐだけれど底抜けに可愛らしい。そういう健太郎の性格を瞬時にわからせるこの眉間の動き。人懐こい眉間とでも形容したらいいのかしら?  人懐こい眉間の魅力は本作に限ったことではない。高橋主演ドラマ『伝説の頭 翔』(テレビ朝日系、2024年)では、伝説の不良といじめられっ子を一人二役で演じるため、これは大胆にもほとんど眉間の動きだけでメリハリをつけていた。二役分のメリハリはありながら、どちらの役の眉間も同じだけ人懐こいという。
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戦時下の希望として感じるツーショット
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