凪さんはこう振り返ります。
「推しに出会う前の私は、目の前の生活で精一杯で、“我慢することが当たり前”でした。前は『恋愛したい』『飲み会に行きたい』という“欲”もあったけれど、今は違う。“目標”があるんです」
その目標とは何かを尋ねると、少し照れたように、でも力強く答えてくれました。

写真はイメージです
「3人も子どもがいたら恋愛なんて無理って思ってたけど、子育てには終わりがある。50歳くらいになったら、婚活にも挑戦してみたいなって思ってるんです」
「母親」でもあるけれど「一人の人間」として、自分の人生を歩むことをあきらめなくていい。離婚してシングルマザーになっても、自分の幸せを願っていい。そんなメッセージが、この取材で伝わってきました。
【
凪倫子】
3人の子どもを育てるシングルマザー。文芸社×毎日新聞主催「第7回 人生十人十色大賞」長編部門最優秀賞受賞エッセイ『
36歳、初めて推しができました。』(文芸社)の著者。俳優・山田裕貴さんの“推し活”をきっかけに、生活や気持ちが前向きに変化した体験を配信中。
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@rinco_run2
<取材・文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt