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「意味あるの?」加藤ローサのように“離婚後も同居”を続ける女性の心理とは。「やっぱり夫はいらない」と気づくことも

いい母、いい妻だった女性たちが「年配になったとき」

 女性が我慢をし続けるのが当たり前の時代ではなくなった。マリさんの母親は80代になったところだが、「横暴な夫に耐え、我慢しながら子ども3人を育てた母」だった。ただ、我慢をし続けたのだろう、自分の本当の気持ちや欲求を見失っているのだという。  いい母、いい妻だった女性たちにありがちだが、年配になったとき精神的に誰かに依存しなければ生きていけなくなっている女性は少なくない。自らの決定権を抑えつけてきたからだろう。小さなことさえ決断できないのだ。マリさんの母もそうだという。 調理する高齢女性の手元「父が亡くなってひとり暮らしになった母を、よく食事に誘うんですが、本当に小さなこと、たとえば何を飲むか、何を食べるかということでさえ自分で決められない。聞くと『あんたは?』と言う。私に合わせようとするわけです。自分の飲みたいもの、食べたいものを言えばいいのにと迫ったら、『わからないの。そんなふうに考えたことがないから』と」  常に夫や子どもたちに合わせる人生を何十年と送ってきたので、自分の欲望のありかが見えなくなってしまったのだろう。 「私はああはなりたくない。そう思っています」  自分には決断する権利がある。自分の人生は自分で選択して決めて歩いていく。そんな決意のもとの「離婚」を選ぶ女性が増えるのは喜ばしいことではないだろうか。 <文/亀山早苗>
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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