「意味あるの?」加藤ローサのように“離婚後も同居”を続ける女性の心理とは。「やっぱり夫はいらない」と気づくことも
いい母、いい妻だった女性たちが「年配になったとき」
「父が亡くなってひとり暮らしになった母を、よく食事に誘うんですが、本当に小さなこと、たとえば何を飲むか、何を食べるかということでさえ自分で決められない。聞くと『あんたは?』と言う。私に合わせようとするわけです。自分の飲みたいもの、食べたいものを言えばいいのにと迫ったら、『わからないの。そんなふうに考えたことがないから』と」
常に夫や子どもたちに合わせる人生を何十年と送ってきたので、自分の欲望のありかが見えなくなってしまったのだろう。
「私はああはなりたくない。そう思っています」
自分には決断する権利がある。自分の人生は自分で選択して決めて歩いていく。そんな決意のもとの「離婚」を選ぶ女性が増えるのは喜ばしいことではないだろうか。
<文/亀山早苗>亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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