Love

「彼氏にフォークを刺された」女性が描く、歴代メンヘラ彼氏たち。「なんでこんな男ばっかり…」<漫画>

好きだという気持ちが芽生えた

付き合うかどうか定かではない。恋愛に発展するかも未知数。でも、かりんこさんは「人間としてこの人に魅力を感じてるっていう、自分の気持ちを大事にする」と決心します。 たどたどしくも素直に、相手を誘う言葉も生まれ、今までにない感情を味わって、かりんこさんはやっとトラウマから解放されたのです。 「相手に甘えず期待も信頼もせず何も求めない」というのが、かつてのかりんこさんの心情でした。裏を返せば、別れや裏切りへの恐怖がそうさせていたのでしょう。叶わぬ願い、拒絶。幼少期の土台は、予想外に強力です。 「この幸せが永遠じゃなくても、ダメになったとしても、一緒に過ごすならこの人しかいない」という、唯一無二の出会いがかりんこさんを変えました。 心のバリケードを少しずつはずして、まっさらな「好き」を差し出す。誰かを愛することは、惜しみなく自分を愛すること。 人とは、愛とは、何なのか。真摯に考えたくなる一冊です。 <文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx
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