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『24時間テレビ』LDH俳優の生制作アートが計850万円で落札。徹夜の制作で込めた想いとは

スピード勝負のリアルタイム感

 制限時間内の早業は、2024年の『24時間テレビ47』で最初に試されたわけだが、絵筆をスプーンに持ち変えたライブペイントのリアルタイム感、その緊張感はスプーンからドロップするペンキの1滴目から完成まで持続した。  同作は細密画的ではないにしろ、24時間以内に作品を仕上げるスピード感は、アーティストや俳優活動と並行する画家としてのプロの技巧だ。放送中、筆(スプーン)は動き続け、リアルタイムで具現化するカンバスの現実が壮観だった。  その上、アート制作開始前には『Song for 能登!24時間テレビチャリティーライブ』に出演。トップバッターとしてソロ曲「Paradise」を歌った。同曲がリード曲として収録された2ndアルバム『ARTLESS』のジャケットワークにも自作を採用していたが、「もう止められない今更」というサビの歌詞が、スピード勝負のリアルタイム感をまさに物語っていた。

LDHアーティスト初の帯企画でテレビ史が動いた瞬間

 リアルタイム感はつるべ打ちで、ライブ会場であるぴあアリーナMMから放送会場の国技館まで向かう移動中、車内からライブ配信まで繋げてしまう。CL(LDHコンテンツのデジタルコミュニケーションサービス)のLIVE CASTでMATE(岩田剛典のファンネーム)たちと喜びを共有した。  さらに初出演が決まったタイミングでの配信では「これはほんとに大きなことなんです」と感慨深く言った。岩田剛典にとっての『24時間テレビ』初出演とはつまり、LDHアーティスト初の帯企画であるばかりか、テレビ史が動いた瞬間だった。その瞬間を記憶する者たちにとって、アート制作が恒例企画になったことは素直に嬉しい。  そして今、ぼくがこのコラムを書いている瞬間にも、昨年放送に引き続き今年もアート制作に取り組む岩田剛典が、絵筆を動かし続けている。なんて思っていると、深夜のInstagramライブで1万人以上の視聴者に進捗を伝えてくれる。  半分近くは色づいているだろうか。黙々と制作する岩田を目線位置で捉えた配信カメラが、画面に広がるカンバスを地平線のように写し出す。
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左手から始まった一握りの感動が広がる
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