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「孤独のグルメ」ブームから“おうちごはん”系へ。グルメドラマの主流が変化したちょっと寂しい裏事情

2015年は7本→2024年は2本に減少したお店紹介系

現に、2015年には7本ほどあったお店紹介を兼ねたグルメドラマが、2024年は2本しか放映されていません。 さらに、2本のうちのひとつが『もうひとつの孤独のグルメ』という続編もの、もうひとつは登山後の食事を描く『下山メシ』(テレビ東京系)と、純粋なグルメドラマとカテゴライズできるかは微妙なラインです。グルメドラマ自体は12本と、多いにもかかわらずです。
「晩酌の流儀 オフィシャルブック」(東京ニュース通信社)

「晩酌の流儀 オフィシャルブック」(東京ニュース通信社)

2024年前後には『今夜すきやきだよ』(テレビ東京系/2023年)『晩酌の流儀4』(テレビ東京系/2025年)など、おうちごはん系で人気を集めた作品もあるものの、少々寂しい気がしてなりません。

人手不足、予算不足、物価高…生活様式の変化

店訪問スタイルからおうちごはん系が主流になったのは、やはり2020年からのコロナ禍が大きく影響しているのだそう。グルメドラマに携わった経験のあるテレビ局員のKさんはこう話します。 「飲食店の閉店が増えたこともありますが、生活様式が変わったことなども遠因としてあります。非接触接客が多くなった関係で、“ドラマ映え”する飲食店が減ってきました。 例えば、五郎さんがスマホを使って注文していたらちょっと味気ないですよね。個人店でも、ファミレスにあるネコ型配膳ロボットのような自動配膳装置を使用する店もあるくらいですから」
DVD-BOX「ワカコ酒 Season8」(エスピーオー)

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味やその他の雰囲気が良ければロケ協力をお願いすることもありますが、それでも難しいケースがあるといいます。
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ドラマは圧倒的にInstagramよりコスパが悪い
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