──実況ベイビーに寄せられる声はどのようなものが多いですか?
原田:やはり「育児の捉え方が変わった」という声が一番多いです。先ほどの話にもありましたが、イヤイヤ期など「思わずイラっとしてしまうこともあったけど、実況ベイビーのおかげで楽しめるようになった」という感想をいただくと、やっていてよかったなと思います。
──ステキな感想ですね。
原田:3歳のお子さんを育てている方が、1歳の実況動画を見て「こんな時期もあったな、可愛かったな」と感じ、その夜に家族で動画を見返したというエピソードもありました。さらに、生後1〜2か月で授乳に悩む方が「これを乗り越えれば、うちの子にもこういう未来が待っているんだと希望を持てた」。そんな声をいただくことも多くて。
その動画のお子さんやご家族だけでなく、子育てに奮闘するすべての人の支えになっていると感じています。いろいろな視点で楽しんでもらいながら、育児を少しでも前向きに感じてもらえたらうれしいです。
──「実況ベイビー」を通して少し目線を変えるだけで、気持ちが楽になりますね。
原田:SNSの普及で、子育てに関して「こうすべきだ」という情報を目にする機会が本当に増えましたよね。でも、育児に唯一の正解はないと思っています。子どもはちゃんと自分の力で成長していきますし、もっとラフに、もっと肩の力を抜いて考えていいんだよ、ということを伝えていきたいです。
──本来、子育てってこんなに楽しいんだ、子どもってこんなにかわいいんだという気持ちに立ち返ります。
原田:実況ベイビーも「価値観を定義しないメディア」というのを大切にしています。僕自身も2人の子どもを育てる中で日々学びが多いですし、みなさんと一緒に、うまくいかないことも含めて前向きに楽しめる子育てをしていけたらと思います。
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イヤイヤ期などの大変なシーンも、実況をつけることでくすりと笑える愛おしい成長の瞬間に変わります。バタバタする毎日の中で、少し目線を変えるだけで子どもってやっぱりかわいいなぁと気持ちが切り替わることもあります。そんな幸せな視線を実況を通して親子に届ける実況ベイビー。そこには原田さんのエンタメで育児をもっと楽しくしたいという強い思いが込められていました。
【原田修佑】
1993年生まれ、愛知県豊橋市出身。二児の父。元テレビ東京アナウンサーとして『WBS(ワールドビジネスサテライト)』やスポーツ実況を担当。現在は
株式会社Nicoliの代表として、YouTubeチャンネル「
実況ベイビー」をはじめ、親子が安心して楽しめるエンタメコンテンツを企画・制作している。
<取材・文/大夏えい>
大夏えい
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。