ファン90万人“かわいすぎる赤ちゃん実況動画”手がける元テレ東・原田修佑アナ。“癒し”を届けていた自分が、いま救われている理由
かわいい赤ちゃんの動画に、まるでニュース番組のような実況がついたYouTubeチャンネル「実況ベイビー」。SNSの総フォロワー数90万人の超人気コンテンツは、元テレビ東京アナウンサーの原田修佑さんが立ち上げた株式会社Nicoli(ニコリ)が運営しています。
実況の力で日常の赤ちゃんのしぐさや行動が「事件」や「ニュース」さながらに描かれることで、育児の大変なシーンであっても思わずくすりと笑えます。そしてこれらの動画は、毎日の子育てにがんばる保護者に、ほっとした瞬間や気づきを与えてくれるのです。
ご自身も2児のパパとして日々子育てにまい進する原田さん。リアルな育児の大変さや、今後の活動についてお話を聞きました。
──原田さんは「実況ベイビー」というコンテンツの他にも、たくさんの親子向けコンテンツを制作されています。どのような思いがあるのでしょうか。
原田修佑さん(以下、原田):子育てに対する社会全体の捉え方がもっとポジティブになればいいなと思っています。実況ベイビーは、子育て中の方はもちろんですが、最近は、高校生や大学生の方からもコメントをいただくようになりました。特に女性の方のフォロワーが多くて、「今まで、子どもに興味があまりなかったけど、かわいい赤ちゃんを見ていたら子どもが欲しくなった」というコメントをいただくこともあります。
若い世代が結婚や出産に後ろ向きだと言われる中、実況ベイビーを通して子育ての楽しさや赤ちゃんのかわいさが広がり、第3次ベビーブームにつながったら最高だと本気で思っています。
──子育てのハードルは年々高くなっている気がするので、とても心強い言葉です。
原田:「子育てはお金がかかる」「自分を犠牲にしなければならない」といったイメージばかりが語られることが多いですよね。でも、子育てはネガティブなことだけじゃなくて、それ以上の楽しさや幸せなことが待っているんだよっていうのを、実況ベイビーを含めたコンテンツを通じて広げていきたいです。
──SNSにはキラキラした子育てや、子育てはこうあるべきという内容が多く、時にはプレッシャーに感じることもあります。
原田:子育てに正解・不正解を求めてしまったり、他人と比較をすると苦しくなりますよね。僕自身、前職のアナウンサーの仕事や実況ベイビーを通じて、エンタメが持つ力を体感しました。エンタメには“正解”がなく、価値観を定義しないものだからこそ、人々を穏やかな気持ちにできるものだと思います。
実況ベイビーを含めたNicoliのコンテンツをつくるときも、「子育てに正解はないから、もっと肩の力を抜いていいんだよ」という思いを大切にしています。正解・不正解にとらわれず、子育てを少しラフに、そして楽しくエンタメ化していく──そんな空気を広げていきたいと思っています。


