有名脚本家による作品として『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系、火曜よる9時~)も忘れてはいけない。『アンナチュラル』(TBS系、2018年)など数々の人気作を生み出してきた野木亜紀子が脚本を手がけている。

画像:テレビ朝日『ちょっとだけエスパー』公式サイトより
本作は怪しげな会社「ノナマーレ」に再就職した、家族もお金もすべて失った中年男性・文太(大泉洋)が主人公。ノナマーレの最終試験時に、社長・兆(岡田将生)に促されて“ちょっとだけエスパーになる薬”を飲まされ、さらには謎の女性・四季(宮﨑あおい)と同居することを命じられる。
ノナマーレの不可解な業務内容や、四季との同居生活など、理解が追いつかないながらも順応していく文太の“振り回されっぷり”は痛快だ。ただ、最終的には大泉が周囲を振り回しているようにも見える。その“主人公然”とした振る舞いは見事だ。
また、2023年の日曜劇場『VIVANT』(TBS系)の裏ボスのような出で立ちの兆もカッコいい。そしてなにより、13年ぶりに民放連ドラに出演した宮﨑あおいも可愛らしい。とはいえ、かつての眩しさを含んだ可愛さとは異なり、一緒にいると安らぐような温かみのある可愛さがある。「宮﨑を見る」というだけでも一見の価値があるドラマだ。