事務所社長・小栗旬の“秘蔵っ子27歳歌手”の「実父」はまさかの大物歌手。じわじわ存在感大きく
時代が求めるアーティスト
新たな才能光る若い逸材を事務所とレーベル(レコード会社)がどうやって売り出すのか。メジャーデビューさせるタイミングは事務所なりレーベルがじっくり見定めるものだし、各社によって売り出し方も当然違う。 ただ、アーティスト本人の重要な才能としてその時代ごとに求められる資質は共通している。 才能と資質がうまく噛み合い、しかるべきタイミングで売り出されるか。ここが重要。メジャーデビュー後の今、レイニはまさに時代が求める才能と歌声の持ち主だったと事後的に語ることはできる。 時代の要請に応えながら、自由な音楽性を追及していける環境にもある。上述した最新インタビューで「もっと歌いたい」と語る清々しい言葉は、今のレイニの率直な気持ちを理想的に言い表したものだろう。 「Spiral feat.Yura」の八分の六拍子が心地よく、歌声が前へ前へ進んでいく。主題歌としてはドラマ各話のクライマックスに置かれ、その後の展開を盛り上げた。 木村文乃演じる教師とラウール演じるホストが紡ぐ恋物語に対して主題歌が伴奏した。 活動領域を広げる中での俳優仕事も注目すべき。レイニ出演作『グラスハート』(Netflix、2025年)では、主人公たちのライバルとなる音楽ユニットのメンバーを演じ、熱狂的なリスナーの声援に応えるライブ場面などがあざやかだった。 レイニは、現実でもドラマの世界でも時代が求めるアーティストなのだ。 <文/加賀谷健>


